森保ジャパン、史上最年少キャップで初陣勝つ

スポーツ報知
コスタリカ戦に向け最終調整した堂安(中央)ら日本代表(左は遠藤、右奥は青山=カメラ・酒井 悠一)

 2022年カタールW杯に向け、森保ジャパンが初陣のコスタリカ戦を迎える。日本代表は10日、大阪府内の試合会場で前日の公式会見と練習に臨んだ。森保一監督(50)は「日本人らしいサッカー」をテーマに掲げ、完成を目指す。日本人の持ち味、粘り強さ、組織力を生かし、4年間で個の力、対応力を上積みして躍進を狙う。予想先発11人の国際Aマッチ出場数は81試合(キャップ)。W杯後の初戦としては過去最少の“代表経験値”だが、伸びしろ十分だ。

 森保監督がはじめの一歩を踏み出す。「日本人らしくと言えば漠然としますが、はっきりとした定義はなくとも、日本人らしくというのはみんな分かる。粘り強く、最後まで戦い抜く。最後までやっていきたい」。6日未明に起きた北海道胆振(いぶり)東部地震の影響で、7日のチリ戦(札幌ドーム)が中止され、初陣へと変わったコスタリカ戦に向け、チームのキーワード「日本人らしく」を発信した。

 ロシアW杯で確信した。コーチとして西野朗監督(63)を支え、ベスト16進出に貢献した。「日本人が持っている技術が通用した」と知り、「規律。攻守で連係、連動する部分は世界で通用する」と肌で感じた。今合宿では一度も守備練習を行わず、攻撃の連係を磨いた。チーム作りのセオリーからは逆を行くが、それも日本人が守備にさぼらないことを知っているからだ。

 オランダでプレーするMF堂安は日本人の良さを「震災があったらピッチで(思いを)返そうとするところ」と思いやりを挙げた。ピッチ内でも同じで「向こう(海外)は1対1になったら(パスを出さずに相手守備を)はがす。日本は自分がフリーでも、味方がフリーなら(パスを)つけてくれる。やりやすい」。攻守で連係に磨きをかけて、世界に打って出る。

 予想先発でロシアW杯メンバーはGK東口、DF槙野、MF遠藤の3人だけ。11人の代表戦出場数を足しても「81」しかない。W杯に初めて出場した98年フランス大会以降、W杯後の初陣としては最少キャップ数だ。実績ある選手がいない半面、伸びしろは十分にある。ハリル・ジャパンの「デュエル」(ボールを奪い合う攻防)、西野ジャパンの「勇気を持って前に出る」サッカーの続き。森保監督は「組織力」で勝負をかける。(内田 知宏)

 ◆W杯最終戦と新生代表初陣の先発 森保ジャパンの先発予想では、ロシアW杯で日本の敗退が決まった決勝T1回戦ベルギー戦の先発メンバーは1人もいない。これまで、同年のW杯最終戦と新生代表の初陣では必ず3人以上が同じだった。新生代表11人の国際Aマッチの合計出場試合数は81。最も少なかったのは2006年のオシム・ジャパン発足時の215だったが今回大きく更新。フィールド選手(10人)の平均年齢は25・8歳。アギーレ・ジャパンの26・0歳よりは若いが最も若かったザック・ジャパンの24・7歳は上回った。

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