森保監督、初陣3発快勝も、口にしたのは喜びよりも被災地への思いと感謝

スポーツ報知
大声で指示を出す森保監督

◆国際親善試合 日本3―0コスタリカ(11日・パナソニックスタジアム吹田)

 森保ジャパンが2022年カタールW杯に向けて白星発進を果たした。前半16分、相手のオウンゴールで先制すると、後半21分には代表3試合目で初先発のMF南野拓実(23)=ザルツブルク=が、国際Aマッチ初得点となる追加点。途中出場の伊東純也(25)=柏=がダメ押しゴールを決めた。

 うれしい初陣での快勝にも森保一監督(50)が記者会見での第一声は、北海道地震と台風21号の被害を受けた被災者への思いだった。「選手が全国の自然災害でつらい思いをされている。粘り強いプレーで、復旧、復興に尽力されている方を励まそうと選手には伝えた。胸に刻んでピッチ内でプレーを見せてくれ」と選手たちをピッチに送り出した。

 日本代表は札幌滞在中の6日未明に、札幌ドームで予定されていた7日の国際親善試合チリ戦が中止となった。「札幌で被災した中で、スタッフも準備もそう簡単ではなかったが、与えられた中で最善の準備をした。結果につながって良かった。試合以上のことを学ばせてもらった。感謝の気持ちをもって試合に臨むことができた。ホテルの従業員の方も被災してつらい思いをしているのに、我々に手厚くサポートしてくれたこと。試合できなかったことは残念ですが、多くの人に支えられてサッカーできていること。感じられたのは試合にも生きたし、今後の人生にも生きたと思う」と感謝を述べた。

 この日は、大阪・吹田市のパナソニックスタジアム吹田での試合となった。「大阪でも21号の影響で被災された人たちが、サポートしてくれた。Jグリーンは台風の影響で施設が使えなくなり、G大阪さんのグラウンドで練習できた。色々な方が協力してくれた。すべてのサポートしてくれた皆さんに感謝したい」。森保監督にとっては今後日本代表を先導していく上で、勝利よりも大切な物を得た思い出の試合となった。

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