大迫、新戦力との“融合”「まだまだ」

スポーツ報知
前半42分、先制ゴールを決めた南野(手前右から2人目)を祝福する大迫(同3人目)ら日本代表イレブン(カメラ・酒井 悠一)

◆国際親善試合 日本3―0パナマ(12日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム)

 ロシア組と新戦力の“融合”に向け、ピッチ内外で変化が起こり始めた。この日はW杯で主力としてプレーしたFW大迫、MF原口が森保ジャパン初先発。大迫は「手探りの状態ではありました。正直、ボールの持ち方、角度、距離感はまだまだ」と課題を挙げたが、原口は「若い選手の『やってやろう』という空気を感じた。チームとしてはポジティブ」と確かな手応えを感じ取った。

 ピッチ内では1トップでプレーした大迫と、トップ下のMF南野のコンビネーションに課題が見えた。前半17分にDF室屋の横パスをスルーした大迫が、後方の南野からダイレクトパスを受けようと絶妙のタイミングで裏へ抜けたが、南野のパスがDFに引っかかる場面も。しかし大迫は「まだ合わないのが普通。次(ウルグアイ戦)に相手のレベルが上がる中で、どれだけトライできるか」と前を向いた。日本屈指のポストプレーヤー・大迫と、2戦連続で結果を残した南野のコンビネーション構築という課題が見つかった分、前進したと言える。

 一方でピッチ外では、ロシア組が培ってきた代表にかける思いを新戦力が共有し始めた。新潟での合宿中には、W杯を経験した選手が若手に語りかける場面も多く見られた。大迫は「結果がすべての世界」と、ロシアW杯決勝トーナメント1回戦ベルギー戦で善戦しながらも敗れて感じた思いを吐き出し、大舞台の経験を伝えた。この日が代表3試合目だったDF室屋は「そういう話を聞ける機会はなかなかない。代表への思いは強くなった」と明かした。若手とベテランが一体になって作りあげていく新たな日本代表の姿が、おぼろげながら見えてきた。(金川 誉)

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