南野、史上2人目4戦連発だ!位置取りで覚醒…16日ベネズエラ戦

スポーツ報知
大迫(右後方)らとボール回しをする南野(中)(カメラ・石田 順平)

◆国際親善試合 日本―ベネズエラ(16日・大分銀行ドーム) 日本―キルギス(16日・豊田スタジアム)

 日本代表は15日、大分市内で16日のベネズエラ戦に向けて非公開で最終調整した。トップ下で先発が濃厚なMF南野拓実(23)=ザルツブルク=は、FW釜本邦茂(72、76年)以来となる新体制初陣からの4戦連発、FW渡辺正(58~59年)以来の代表初得点からの4戦連発に挑む。ともに達成されれば史上2人目の大記録だ。

 南野が2つの大記録に挑む。森保ジャパン初陣のコスタリカ戦から3戦連発中。歴代1位で代表通算75得点の釜本以来となる新体制初陣からの4戦連発、渡辺以来59年ぶりの代表初得点からの4戦連発が懸かる。「記録、記録と考えるよりも、いかに勝利に貢献するか。ただ、前線の選手としてゴールやアシストにこだわっていく」。静かなトーンで歴史的偉業を見据えた。

 14年ブラジルW杯から代表待望論があった23歳が覚醒した理由は、ポジショニングにある。自身が「トップ下というよりも、もう少しゴールに近いイメージ」と明かした通り、中島、堂安と並ぶ“新BIG3”の中では一番前方に位置取る。幼稚園時代からともにプレーしてきた室屋は「あんなにゴールに近い所でプレーしているのかと。よりストライカーっぽくなっていた」とプレーエリアの変化に驚き、1トップの大迫は「しっかりとゴールに向かう姿勢が貪欲」と印象を口にした。

 C大阪では10代で非凡な成績を残しても、移籍先は欧州リーグランキングでトップ10にも入らないオーストリアだった。ザルツブルクで2年連続2ケタ得点を記録しても今夏にオファーが届いたのはスペイン2部。「とにかく数字で見える結果を出し続けるしかない」。欧州主要リーグへの移籍を目指す上で、ゴールに近づき得点に直結したプレーが目立つようになるのは必然だった。

 16日は97年のアジア最終予選第3代表決定戦でイランを下し、98年フランスW杯切符を勝ち取った“ジョホールバルの歓喜”から、ちょうど21年。「代表は特別な場所。そこに残れるようチャレンジしていく」。13年3月23日のナビスコ杯・大分戦でプロ初得点を決めた思い出の地で、日本サッカーの歴史に名を刻む。(田中 雄己)

 ◆渡辺と釜本の4戦連発 渡辺は代表初得点を決めた58年12月28日のマラヤ戦(2〇6)から59年8月31日の香港戦(1△1)まで国際Aマッチ5試合連続ゴール。釜本は72年の長沼健体制と76年の二宮寛体制で、初陣から4戦連続弾を記録した。

サッカー

×