森保ジャパン、FW大迫勇也がオマーン戦欠場 FW武藤嘉紀が“エース依存症”打ち破る

スポーツ報知
ポール間をくぐりダッシュする(左から)北川、三浦、武藤、乾ら代表イレブン(カメラ・竜田 卓)

◆アジア杯 ▽1次リーグ第2戦 日本―オマーン(13日、UAE・アブダビ)

 日本代表は12日、オマーン戦に備え、ザイード・スポーツシティスタジアムで試合前日の公式練習と会見を行った。勝てば1次リーグ突破が決まる一戦で、森保一監督(50)は右でん部の違和感でエースFW大迫勇也(28)=ブレーメン=が欠場することを示唆。FW武藤嘉紀(26)=ニューカッスル=が起用される見込みだ。この1年で代表では8人が1トップとして起用されてきたが、大迫以外の7人は無得点に終わっている。“大迫依存症”を武藤が打破できるか。

 その存在の大きさを知っているからこその言葉だった。森保監督はFW大迫の起用について「難しい」とオマーン戦の欠場を示唆。「我慢強く覚悟を持って臨みたい」と話した。3―2で逆転勝ちしたトルクメニスタン戦(9日)のように「オマーン戦でも苦しい時間があるか」という質問への回答だったが、「我慢」と「覚悟」の裏にエース不在があることは明白だ。

 1年以上も大迫以外のセンターFWはゴールネットを揺らしていない。2017年12月16日、東アジアE―1選手権の韓国戦でFW小林悠(31)=川崎=が得点したのが最後。その後、7人が起用されてきたが無得点に終わった。体格で上回るDFを背負ってボールを収め、ゴール前でもうひと仕事。守備を含めて、こなせるセンターFWが出現せず“大迫依存症”になっていた。

 代役の武藤はドイツ1部・マインツ時代、サイドから1トップにポジションを移した。ただ、パワフルなドイツ人にも屈しない大迫と同じ役割を求めるのは酷ともいえる。森保監督は「DFラインの背後に、ゴールに向かっていけるようなチャンスがあれば逃さないように」と武藤のスピードを生かす一手を提案した。パスの出し手も、供給先が大迫でないことを意識する必要がある。

 「今まで(代表では)ずっとサイドでやってきた。やっとFWで見てもらえる。一番点を取れるところにいるからには点を取らないといけない」と武藤。勝てば1次リーグ突破が決まるオマーン戦。森保監督は「アクシデントを乗り越えられるようにやっていきたい」と力を込めた。エース不在の難題を乗り越えることは、アジアの頂点に近づくことを意味する。(内田 知宏)

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