若手奮起せよ!突き放し大迫「はい上がってこい」&歩み寄り長友「ベテランが伝える」

スポーツ報知
ランニング中に長友(右)と並んで話すFW北川(カメラ・竜田 卓)

◆アジア杯1次リーグ第3戦 日本―ウズベキスタン(17日、カリファ・ビン・ザイードスタジアム)

 日本代表は16日、1次リーグ首位突破を懸けた第3戦・ウズベキスタン戦に向け調整を行った。控え組中心の布陣が予想される中、2戦連続で不発に終わったFW北川航也(22)=清水=ら若手に対し、DF長友佑都(32)=ガラタサライ=、FW大迫勇也(28)=ブレーメン=らが猛ゲキ。総力戦が見込まれる決勝トーナメント(T)へ向け、チーム力の底上げを求めた。

 意を決した表情で、FW北川は強い言葉を並べた。「自分はFWの選手。試合を決める気持ちを持つことが大事。そのためにプレーするだけ」。その表情から、2試合続けて決定機に絡めず懸命に言葉を絞り出したオマーン戦の失意は完全に消えていた。

 FW大迫(2得点)、MF原口(1得点1アシスト)らロシアW杯組が結果を残す一方、親善試合で頭角を現したはずの新戦力組は力を出し切れずにいる。中でも消極的なプレーが目立った北川に対し、ロシア組の言葉は厳しかった。

 長友「まだ遠慮している。若手が生き生きしてプレーできないのは僕らベテランのせいでもある。自分の経験から学んだ部分を伝えたい。僕だって誰よりも失敗してますから」

 大迫「長友さんと僕の考えは違う。ベテランが引っ張るのではなく、はい上がってきてほしい。こんなチャンスはなかなかない。恥ずかしさがあるかもしれないけど、もっと先輩に怒っていいし文句を言っていい」

 歩み寄りの姿勢を強調した長友と、あえて突き放した大迫。主張は違えど奮起を促す思いは同じだ。決勝Tを見据えたチーム力の底上げへ、若手の躍動は必要不可欠。引き分け以下なら2位通過となり、決勝T初戦で中5日と休養十分の前回王者・オーストラリアと中3日で激突する。すでに突破を決めながらも勝利が求められる状況で、北川に“汚名返上”のチャンスが巡って来た。

 長友から「誰でもミスはする。チャレンジのミスは前向きに捉えろ」と尻を叩かれ、大迫の“はい上がれ発言”を伝え聞いた北川は「FWはボールが来ないと仕事ができない。要求も大事になる。得点に絡むプレーをする」と誓った。消化試合とも捉えられる第3戦だが、2大会ぶりのアジア制覇へ大きな意味を持つ一戦となる。(岡島 智哉)

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