一発勝負の舞台で先制点献上は致命的…中東勢との3連戦濃厚、決勝トーナメントの課題

スポーツ報知
前半40分、ショムロドフ(左)に先制ゴールを決められた(左2人目から)槙野、三浦(右はGKシュミット=カメラ・竜田 卓)

 1次リーグで3連勝し、堂々と決勝トーナメント(T)進出を決めた日本代表。チーム状態は良好にみえる。だが、決勝Tは、負ければ敗退し、アジア制覇への道は断たれる。好調の陰に隠れたチームの課題をスポーツ報知のサッカー記者が、あえて“見た”。

 第3戦は初戦のトルクメニスタン戦に続き、先制点を奪われた。前半40分、DF三浦とDF槙野が続けざまにドリブルでかわされた。確かに相手の技術は見事だったが、センターバック2枚が置き去りにされたのはいただけない。時間帯もしかり。一発勝負の舞台で先制点献上は致命的。看過すべきではない問題だ。

 1次リーグ3試合で吉田、冨安を含めてセンターバックで出場した4人はいずれも空中戦で強さを発揮し、相手の連係にもうまく対応した。森保監督は2ボランチの一角に必ず守備的な選手(遠藤、冨安、塩谷)を置くため、守備が一気に“決壊”するような場面は今後も想定しづらい。だからこそ、相手の個人技を生かした「一発」には十分に警戒する必要がある。

 順当なら、準決勝まで中東勢との3連戦(サウジアラビア、ヨルダン、イラン)が見込まれる。先制点を与えれば、露骨な時間稼ぎで時計の針を進めてくる相手だ。負ければ敗退というプレッシャーも加わるだろう。強烈なミドルを決められたトルクメニスタン戦の1失点目、ドリブルで切り裂かれたウズベキスタン戦の1失点目を「相手がすごかった」で終わらせてはいけない。(岡島 智哉)

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