香川真司、W杯以来9か月ぶり日本代表復帰 22日コロンビア再戦「縁を感じます」

スポーツ報知
昨年のW杯ロシア大会以来の代表復帰を果たした香川

 日本サッカー協会は14日、親善試合のコロンビア戦(22日・日産ス)、ボリビア戦(26日・ノエスタ)の日本代表23人を発表。MF香川真司(29)=ベシクタシュ=が昨夏のロシアW杯以来約9か月ぶりに復帰を果たした。森保一監督(50)は決勝で敗れたアジア杯(UAE)から13人を入れ替え。14年ブラジル、18年ロシアとW杯2大会で背番号10をつけた香川を中心に、新たなポジション争いが勃発する。

 香川が代表に帰ってきた。ロシアW杯ではコロンビア戦で先制PKを決め2―1の番狂わせを演じるなど主力として16強進出に貢献。その後はドルトムントで構想外となり、W杯後に発足した森保ジャパンからも遠ざかった。しかし1月に期限付き移籍したトルコ1部ベシクタシュでは5試合3得点と、17日に迎える30歳を前に健在ぶりを証明して代表復帰。自身のSNSで「W杯以来の代表で地元神戸で試合ができる事、コロンビアとの再戦。何か縁を感じます。自分の経験や立場を代表に活かしていいスタートが切れるように全力をつくします」とコメントした。

 森保監督は「力を持っていることは(ロシアW杯に)帯同させてもらって分かっている。また一緒に仕事できることをうれしく思う」と話した。準優勝に終わったアジア杯で日本は7試合12得点。決勝で敗れたカタールの19得点と比較すると物足りなさが残った。浮き彫りになった攻撃面の課題を解消するために、香川を呼び戻した形だ。

 指揮官の語る課題は敵陣ゴール前での精度だ。「個の部分で局面を突破すること。連係連動で局面を突破すること。全てを上げていかなければいけない。カウンターの形はつくることができていたが、シュートで終わる、得点を決めるという部分ではクオリティー(質)を上げていかないといけない」。狭いエリアでパスを受け、チームメートの良さも引き出しながらゴールに向かう香川の持ち味が“化学変化”をもたらすはずだ。

 南米勢と戦う今回の2連戦は南米選手権(6月・ブラジル)の前哨戦。コロンビアとはロシアW杯以来の再戦で、MFハメス・ロドリゲス(バイエルン)らベストメンバーが参戦する。香川はトップ下をC大阪の後輩にあたるMF南野と争う可能性が高い。左サイドではアジア杯を負傷離脱した中島と、同杯で中島に代わって追加招集された乾が激突。右サイドは20歳MF堂安と、同じく元G大阪のMF宇佐美が争う見込みだ。くしくも構図は新BIG3VSロシア組。経験豊富な実力者の復帰が、新たなチーム内競争を巻き起こす。

 ◆日本代表の背番号10 11年から昨年のロシアW杯まで7年半にわたり香川が背負ったが、昨年9月に初陣を飾った森保ジャパンでは香川が代表を離れ、中島が新10番に定着。中島が負傷離脱した今年のアジア杯では乾が背負った。代表の背番号は監督ではなく、日本協会関係者の意向で決まる。中島が引き続き背負うのか、香川に戻るのか注目が集まる。

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