【札幌】2018年、ミシャとともに変革へ 野々村社長が思い語る

2018年1月1日13時0分  スポーツ報知
  • 野々村芳和社長

 昨季、16年ぶりとなるJ1残留を果たした札幌。「降格候補」という多くの声を覆し、2試合を残して残留を決め、11位という堂々たる成績を残した。しかし、クラブは、四方田修平氏(44)から、昨年7月まで浦和を率いたミハイロ・ペトロヴィッチ氏(60)への監督交代を決断した。その意図やクラブが目指す方向性を、野々村芳和社長(45)が明かした。

 野々村社長 この先、もっとチームが進んでいくためには、今までやった経験のないことを成し遂げないといけない。去年の延長線上でいては、今までと変わらないな、と。この先、国内のトップを取るという絵を描いた時、逆算すると、ミシャ(ペトロヴィッチ氏の愛称)のようなサッカー哲学にトライすることが必要と考えた。

 野々村社長にとって、昨年の残留は自身2度目の経験になる。2001年、J1初残留を果たした際には、主将としてチームをけん引した。選手からフロントへ立場こそ変わって達成した目標だが、当時と今回とは感じ方が全く異なる。

 野々村社長 選手の時は、残留するのは当たり前、普通のことと思ってやっていた。ただ、今、客観的な目で見ると、あの時と同じようなメンバーでやったとして、その次の段階に行けるかと考えたら難しいかなと。予算的に考えてもね。岡田さん(当時の監督・岡田武史氏)がその年で監督を辞めたのも、そこから上は難しいという側面はあったと思う。

 ただ、去年は売り上げも28億円まで上げて、何となく違うものが見えてきている。まだまだ少ない予算だけど、そこでどう勝つかを考えたら、違うアプローチが必要。守備だけでなく攻撃面を上げていかないと、いつまでも残留争いが続いて、いずれは低迷していくのは間違いないから。そう考えていた時にミシャが空いたので声をかけた。今年は色んな要素こそ必要にはなってくるけど、いきなり上位とまでならなくても、ミシャの下でスタッフも選手もサポーターも今まで見たことのないような景色が「見える」ところにまでは行きたいと思っている。

 野々村社長は2013年の社長就任前、札幌の監督人事に携わった過去がある。08年、日本代表監督を務めていたイビチャ・オシム氏を招へいすべく、陰で動いている。結果、その時は実現しなかったが、今年、オシム氏と並んで指導力を高く評価するペトロヴィッチ氏を招き入れることに成功した。

 野々村社長 元々ミシャのような指導者にトライはしたかったんだけど、できなかった。僕が就任した5年前なんて、強化費は今の1/4程度の3億円余りしかなかったし、絶対に無理だったから。もちろん、現場は今までと同じではなく、もっと考えてやらないと上にはいけないし、クラブももっと稼いでいかなければならない。それでもそういうことを言えて、描けるところまでクラブが来られたのは確かだから。始まるのは、ここからですよ。

(取材・構成 砂田秀人)

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