【清水】ヨンソン監督流“カメレオンサッカー”で上位狙う

スポーツ報知
会見に出席した(左から)高橋、ファン・ソッコ、兵働、西村、平墳、ヤン・ヨンソン監督、伊藤、楠神、新井、滝

 J1清水エスパルスは12日、静岡市内のホテルで新体制会見を行った。新任のヤン・ヨンソン監督(57)、篠田善之コーチ(46)と新加入の9選手が出席。新指揮官は相手や状況によって戦術を変える“カメレオンサッカー”で、昨季果たせなかった一桁順位に挑む考えを明かした。チームは15日に三保で始動。2月25日の開幕戦はホーム・アイスタで鹿島と対戦(開始時間未定)することも発表された。

 就任後初めて公の場に登場したヨンソン監督は、身ぶり手ぶりを交えながら熱い思いを口にした。「戦う姿勢を見せると共に、いいサッカーを見せていかないと。希望としては上位グループに持って行きたい」。スウェーデン生まれの指揮官の目に強い光が宿った。

 ヨンソン氏が考える「いいサッカー」とは何か。2つの観点から説明した。「技術が高い選手がそろっているのだから、我慢強く臨機応変にボールをつないで仕掛けていく。1点取るまでに30、40本パスを通していい」。ただ、それだけでは物足りないという。

 「直接的に速攻を仕掛けられる時は2、3本のパスで狙う。いい動きに合わせて一本出せるなら、そういう攻撃も大事。2つをコンバイン(組み合わせる)させたい」。相手DFが引けばじっくり崩し、高い位置を取るなら思い切ったロングボールも使う。状況に合わせた“カメレオンサッカー”がヨンソン流だ。

 指揮官はこう付け加えるのも忘れなかった。「バックボーンは強固な守備。コンパクトにできるように、個人、チームの両方で改善が必要」。清水は昨季、リーグワースト3位の54失点。広島では昨季就任前1試合平均1・72だった失点を就任後、同1・13まで改善した。そのノウハウを新天地でも伝授する。

 93年にコーチとして広島入りしてから、日本での生活は都合6年目。静岡がサッカーの街であることも分かっている。「注目度が高いことは理解してる。一丸で期待に応えたい」。柔軟な思考で変化自在のチームを作り上げる。(武藤 瑞基)

 ◆新加入コーチ、選手の一言

 篠田善之コーチ「犠牲心や持ち味、自信を持たせて選手をピッチに送り出せるよう監督とともに戦っていきたい」

 MF兵働昭弘「今年で36になりますが、まだまだ体は動く。ベテランの役割は分かっています」

 MF楠神順平「豪州で1年半プレーして様々なことを学んできたので、それを表現することがチームのためになる」

 GK新井栄聡「気持ちを込めた迫力あるプレーを見せていきたい」

 MF西村恭史「ボールを簡単に取られない技術と攻守に置ける存在感を示していきたい」

 FW高橋大悟「左足のシュートが特長です。一日も早く試合に出て、恩返ししていきたい」

 FW平墳迅「自覚と誇りを持ち、強みである左足のシュートを生かして貢献していきたい」

 DF伊藤研太「練習では手を抜くことなくやりたい。攻撃参加からのクロスをアピールしたい」

 MF滝裕太「ドリブルやラストパス、シュートを見てほしいです」

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