【G大阪】宮本監督、初勝利!F東京戦でみせた“2つの策”

スポーツ報知
監督就任初勝利をガッツポーズで喜ぶG大阪・宮本監督

◆G大阪2-1F東京(10日・吹田スタジアム)

 G大阪が後半アディショナルタイムにFWアデミウソン(24)が挙げた決勝ゴールでF東京に競り勝ち、宮本恒靖監督(41)は、就任4試合目での初勝利を挙げた。勝利の瞬間、山口コーチとがっちりと抱き合って喜びをかみしめた指揮官は「同点に追いつかれても、選手は前回の試合に見られなかった立ち向かう姿勢をみせてくれた。みんなが欲しかった勝利」と振り返った。

 昨季までG大阪を率いたF東京・長谷川健太監督(52)との対戦を前に、宮本監督は2つの“策”を用意した。ひとつはチーム得点王(9点)の韓国代表FW黄がアジア大会出場のために抜けた穴に、G大阪U―23で重用してきたJ1初出場の3年目FW一美を先発抜てき。熊本・大津高の2年時にDFからFWに転向し、高卒でプロ入りした一美は、宮本監督がポストプレーなどをたたきこんできた“秘蔵っ子”だ。その一美は、監督直伝の体を張ったポストプレーでチャンスを演出。「ゴールは欲しかったけど、ある程度自分の良い部分は出せた」と語った一美は、後半36分に交代するまで指揮官の期待に応える活躍をみせた。

 もう一つは、主将のDF三浦の右サイドバック起用だ。ここまでセンターバック(CB)として全試合出場してきた元日本代表DFをサイドで起用し、本職がCBの選手を4バックに3枚置く形でチョイス。その三浦は守備でポジショニングの甘さをみせるシーンもあったが、攻撃では鋭いクロスでチャンスに絡み、指揮官を驚かせる攻撃力も発揮した。

 攻撃面でも宮本監督がチームに求めてきた攻め急がないボール回しも随所に見られるなど、“宮本カラー”が随所に現れて飾った初勝利。試合後の会見では「ハードワークがここにつながったし、サポーターに勝利を届けたかったので、いい勝利だったと思います。ただ1試合しか勝っていないので、まだ続けていかないといけないと思います」と浮かれる様子はなかった。しかし会見の最後には、報道陣に拍手を求めるしぐさをみせる茶目っ気も。そしてわき起こった拍手に、自ら手を挙げて応えていた。

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