【広島】長崎との「ピースマッチ」制した 柴崎、先制弾に感慨

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第21節 広島2-0長崎(11日・Eスタ)

 広島と長崎による「ピースマッチ」で被爆地出身の選手が躍動した。前半46分、長崎出身のMF柴崎がFKをゴールの左端に直接沈め先制。「サッカーをできる喜びを感じてピッチに立てた。それを結果で表すことができて良かった」。故郷へ、そして現在プレーする広島への思いを込めた一発に、今季最多の2万285人の観衆が熱狂した。後半43分にはFWティーラシンの追加点を広島出身のMF川辺が好アシスト。「1回目でピッチに立てたということが重要。これが何回も続くように」と話した。

 73回目の終戦記念日を4日後に控える中、被爆した都市を本拠地とする2チームの8月の対戦が初めて実現した。グラウンド内外では「スポーツができる平和に感謝」をテーマに、さまざまな催しを開催。折り鶴を折るためのブースや、原爆の悲劇を伝えるパネルコーナーなどには試合前から多くのサポーターが集まった。

 両チームはそれぞれ原爆が投下された日を刻んだユニホームを制作。バックスタンドに設けられた聖火に向かって黙とうも行われた。広島の城福浩監督(57)は「サッカーの枠を超えた意味のある試合だった」と喜びをかみしめた。(筒井 琴美)

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