【札幌】都倉、宮本先輩に「成長見せる」

スポーツ報知
シュートを放つFW都倉(右)

 J1北海道コンサドーレ札幌のFW都倉賢(32)が、プロの基礎を学んだ先輩に成長した姿を見せる。札幌は15日、アウェー・G大阪戦に臨む。14日に札幌・宮の沢で行われた試合形式の練習で主力組に入り、5試合ぶり先発が確実となった都倉にとって、G大阪を指揮する宮本恒靖監督(41)は、J1神戸時代、2010~11年のチームメート。試合に出られない時の準備の大切さを教わった恩は、今日、結果で返す。

 かつての先輩と立場を変えての初対決へ、都倉は気持ちの高ぶりを抑えはしなかった。G大阪戦を翌日に控えた14日、敵将の宮本監督について問われ「不思議な感じだが、僕も当時より成長した姿を見せられると思うので。対戦が楽しみ」と試合を心待ちにした。沸き上がる意欲と共に、5試合ぶりの先発ピッチに立つ。

 J2草津から神戸に加入した2010年から2年間、宮本氏と共にプレーした。移籍1年目に4得点を挙げるも後半戦からは控えに回る状況だったが、同様に宮本氏も同年の出場は6試合と、先発機会が減っていた。その当時を都倉は「恒さん(宮本監督)も毎回試合に出てる訳ではなかったが、自分がその中で何をできるか考え、準備していた。姿勢を言動で示していた」と思い返した。

 「その姿は勉強になった」と都倉。間近で受けた“教え”は、現在も生かされている。直近4戦は全て控えスタートだったが「どんな立場でもやるべき事はある。先発だからとか控えだからとかは関係ない」と準備を怠らなかった。その間、唯一の勝利となった1日長崎戦では、後半31分から出場し、2―2の後半ロスタイムに決勝点を挙げるなど、有言を実行。更に輝きを放つ態勢は整っている。

 札幌の主力となる一端を築いてくれた宮本氏と、選手と対戦相手の監督として戦う。都倉は「勝利のために、自分のベストを尽くすだけ」。90分間戦い続け、3試合ぶりに得点することで、恩返しを果たす。(砂田 秀人)

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