【甲府】清水から移籍の清水、J1昇格へ意欲「アシストやゴールなどで10点は絡みたい」

スポーツ報知
クロスからのアシストも誓う清水

 7月下旬に、J1清水からJ2ヴァンフォーレ甲府へ期限付きでの加入が決まったMF清水航平(29)が、このほど「スポーツ報知」の取材に応じた。広島在籍時には3度のJ1制覇に貢献するなど経験豊富な新戦力。甲府はJ1復帰へ苦しい戦いが続くが、切れ味鋭いドリブルを武器とするサイドアタッカーは「アシストやゴールなどで10点には絡みたい」と起爆剤になることを誓った。チームは19日、韮崎市内で天皇杯4回戦・C大阪戦(22日・中銀スタ)へ向け調整した。(取材、構成・三須 慶太)

 甲府に今夏、頼もしい新戦力が加わった。清水は2008年~17年途中まで在籍した広島では主に中盤のサイドとしてプレーし、3度のJ1制覇にも貢献。切れ味鋭いドリブルが武器で、左右のどちらもこなせる選手だ。ただ今季、J1清水でのリーグ戦出場はなし。甲府への移籍を決めたのは、出場機会を渇望したからだった。

 「シンプルに試合に出たいという思いだった。広島のときにやっていた(ウィングバックを置く)フォーメーションと似ているし、スムーズにフィットしていくかなと思ったので移籍を決断した」

 甲府へ来てから間もなく1か月。街並みは性に合っているようだ。

 「都会過ぎないし、好きな街。飲食店も安くて量もあるという印象。桃が好きなので。(山梨は)有名ですよね」

 そんな清水は動物好きという意外な一面も持つ。

 「広島にいた時は、犬4匹と猫3匹を飼ってた。今はそれだけ飼える物件がなくて…。ペルシャ猫を連れてきている。あとは(福岡県の)実家に預けているけど、親は旅行にも行けないらしくて(苦笑)。昔から動物は何でも好き。金魚すくいをしたら金魚も育てたし、亀を育てた事もある」

 趣味、特技の面では多彩な才能を見せる。

 「釣りが趣味。海も川も両方行くが、バス釣りでは60センチ近くを釣ったこともある。ゴルフも好きで、ベストスコアは93。ボウリングは最高で256を出した事がある」

 意外な一面ものぞかせた背番号30。ただ言うまでもなく、甲府へは戦力となるために移籍してきた。クラブのJ1復帰への思いは強い。7月25日に加入が発表されると同29日の敵地・松本戦では途中出場。その後3試合連続で先発出場している。

 「みんな良くしてくれるし、楽しい。個人としてはアシストやゴールなどで10点には絡みたい。ただJ1に上がるというのが目標。個人でも結果は残したいが、来た以上はチームとしての結果を追い求めていきたい」

 チームは18日のホーム・愛媛戦で0―1と黒星を喫した。勝ち点37で暫定14位。J1昇格プレーオフ出場圏内の6位とは勝ち点差が「9」となった。痛い敗戦に試合後の清水は終始、厳しい表情を崩すことはなかった。

 「(失点は)自分のところの(左)サイドを崩されたし、守れるところだったので本当に悔しい。でもまた試合はやってくる。切り替えていくしかない」

 1年でのJ1復帰を目指す甲府。J2リーグの戦いは残り13試合だ。苦しい状況が続くが、前を向くしかない。清水が新風を吹き込み、浮上へのきっかけをつくる。

 ◆清水 航平(しみず・こうへい) 1989年4月30日、福岡県生まれ。29歳。東海大五高(現・東海大福岡高)から2008年に広島へ加入。2012、13、15年のJ1制覇に貢献。17年8月に清水へ期限付き移籍し、18年4月には完全移籍。J1通算137試合6得点、J2通算8試合1得点。169センチ、67キロ。利き足は右。血液型B。既婚。

サッカー

×