大院大、関西第1代表で2年ぶり4回目の舞台に挑む…第42回総理大臣杯

スポーツ報知
意気込みを語った大院大・三木水都主将(右)と井上泰斗

 大学サッカー日本一を決める第42回総理大臣杯全日本大学トーナメント(報知新聞社後援)は、31日に大阪府内の各会場にて開幕する。関西からは大院大、大体大、桃山学院大、阪南大の4校が出場。大院大は、7月に行われた関西学生サッカー選手権で初優勝。関西第1代表として、2年ぶり4回目の全国の舞台に挑む。

 まさに快進撃だった。大院大は、前期の関西学生リーグでは12チーム中8位と低迷。しかし総理大臣杯出場をかけた関西選手権では、準々決勝で同3位のびわこ成蹊大を破ったのを皮切りに、準決勝で桃山学院大(同5位)、決勝で大体大(同1位)と格上のチームを次々と撃破し、初優勝を果たした。就任した2007年のリーグ優勝以来となるタイトル獲得を、藤原義三監督は「リーグの終わりぐらいから粘り強い守備ができるようになった」と分析する。

 トーナメントである関西選手権を見据えてリーグ後半から、ミスからの失点が散見されるなど、中々安定しなかった守備陣にてこ入れ。「攻守の切り替え」や「スペースの埋め方」など守備の決まり事を、トップチームだけでなく200人近い部員全員に徹底した。その中から背番号117番ながら、関西選手権・決勝戦で値千金の同点ゴールをあげたDF田中真照(2年)ら新戦力が台頭し、固い守りをベースにした戦いが徐々に浸透。その結果、「いい守備さえできれば、大学選抜がいるようなチームにも勝てる」という言葉通りの快進撃で、全国切符をもぎ取った。

 そんなチームを象徴するのが、MF三木水都主将(4年)だ。本人が「憧れ」と語るフランス代表MFカンテのように中盤の底から攻守にハードワークする姿に、「ベストキャプテン。嫌な事も進んでやれるし、いろんな意味でチームに与える影響は大きい」と、指揮官も目を細める。関西選手権3回戦では、左膝を10針縫うけがをおったが、4回戦以降もスタメンフル出場。「チームに迷惑をかけられない」と奮闘する姿はイレブンに勇気を与え、優勝へと繋がった。本人も「どれだけチームのために行動できるかを考えている」とフォアザチームの姿勢を崩さない。

 藤原監督は、日本代表をロシアW杯16強に導いた西野朗前監督の早稲田大学の1学年上。前評判が低い中、奮闘する後輩の姿に「すごく勇気づけられた。うちもひそかに狙っていますよ」と、不敵に笑う。三木も「関西王者とはいえ、うちは全国でまだまだ知られていないと思う。それを総理大臣杯で変えたい。大阪学院大という名前を全国に轟かせたい」と、野心を隠さない。関西を制した粘りの戦いが、全国でもできれば、結果はおのずとついてくるはずだ。

 ◆大阪学院大サッカー部 1967年創部。部員は187人。2007年関西学生リーグ優勝、18年関西選手権優勝。主なOBに、大槻周平(J1神戸)、石櫃洋祐(J2京都)、佐々木勇人(元G大阪など)。

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