【甲府】J1昇格遠のく完敗…サポーターからは怒号が飛ぶ

スポーツ報知
黒星に肩を落とす甲府イレブン

◆明治安田生命J2リーグ第31節 甲府0―2町田(1日・中銀スタ)

 J2ヴァンフォーレ甲府はホームで暫定首位の町田と対戦し、0―2で完封負けした。前半13分にペナルティーエリア内でDF湯沢聖人(24)がファウルを犯して一発退場。PKも決められ苦しい立ち上がりとなった。1人少ない10人で巻き返しを図るも得点にはつながらなかった。これでリーグ戦3試合連続で勝利がなく、通算成績は10勝8分け13敗。J1復帰への道は一段と苦しくなった。

 完封負けを告げる笛が夜空に鳴り響くと、サポーターからは怒号が飛ぶなど、山梨中銀スタジアムは異様な雰囲気に包まれた。上野展裕監督(53)は「試合は不運があったが、人数が少ない中、それをはねのけてチャンスは作った。それを決めきれないと追いつけないし、離されてしまう」と唇をかんだ。

 序盤から苦しい展開となった。前半13分、湯沢が相手をペナルティーエリア内で倒しPKの判定。さらに一発退場となり、残り約70分を10人で戦う厳しい状況となった。追い打ちをかけるように、そのPKも沈められ前半17分に先制点を許した。これでJ1時代の2011年以来、リーグ戦16試合連続失点。前半ロスタイムにも、ファウルで与えたFKからのオウンゴールで、とどめを刺された。

 試合はFW金園英学(30)がファウルされた場面で両チームの選手が詰め寄るなど、ヒートアップ。警告、退場を含め両チームに出たカードは4枚だったが、判定に対してブーイングが飛ぶなど異様な空気が会場を支配した。指揮官は「熱くなるのはいいが、カードをもらっては元も子もない。冷静な気持ちも持って欲しいが、選手を責めるつもりはない」と話した。

 これでリーグ3試合勝ち星なし。7月21の熊本戦(3〇2)以来、42日ぶりとなるホームでのリーグ戦勝利も逃した。上野監督は「試合が終わった後、たくさんのサポーターが声援を下さった。あらためて勝ちたいと思った。選手、スタッフ一丸となって準備していきたい」と語ったが、またもJ1昇格が遠のく結果となった。(三須 慶太)

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