椎橋慧也「色んなポジションをやれるのは強み」東京五輪へA代表へ突き抜ける

スポーツ報知
インタビューに応じた椎橋(カメラ・小林 泰斗)

 J1ベガルタ仙台のMF椎橋慧也(21)が、12日までに「スポーツ報知」のインタビューに応じた。プロ3年目、ここまでのリーグ戦11試合に出場。直近のリーグ戦は4試合連続先発中。3バックの左右、ボランチ、インサイドハーフと複数のポジションをこなし、現在6位のチームに貢献している。存在感を増してきた21歳がレギュラー定着、より高いステージへの飛躍の思いを口にした。(取材・構成 小林 泰斗)

 プロ3年目のシーズンは、リーグ戦11試合に出場(9試合に先発)。ルーキーイヤーと2年目はケガで長期離脱もあったが、今季は大きな故障もなく、高いボール奪取力を武器に、複数のポジションをこなす。「永遠のテーマは『準備』です」と話す椎橋。試合に向けては、相手チームの分析、自分のプレーの整理を特に大事にしている。

 「色んな所をやれるのは僕の強みだと思っている。相手のゲームを見て自分の特徴をどう生かすか、どういったところにポジションを取ってどう運ぶか。頭で理解はしている。目立たなくても、こいつがいると助かるという選手に憧れる」

 理想の選手にはロシアW杯を制したフランス代表の世界屈指の守備的MFカンテ(27)=チェルシー=の名前を挙げた。

 「優勝したフランス代表のカンテ選手は、派手ではないですけど、攻撃で巡回してパスを回したり、要所でボールを奪ったりして、そういう選手がいたから優勝したのだと思う。前線のタレントが目立ってますけど、ああいう選手がいないとやっぱ優勝できなかったんだなと思います。そういう選手を目指しています」

 今季は3月に初めて世代別代表に選ばれると、5、6月にもU―21日本代表としてトゥーロン国際大会に参加。同じく代表のDF板倉滉(21)と共に世界と戦った。8月のジャカルタ・アジア大会(9月2日閉幕)には板倉が代表に選ばれ準優勝の結果を残した。椎橋は選ばれなかったが、ポジションが重なる板倉が不在の直近のリーグ戦4試合は全て先発。3勝1敗と結果を残した。

 「競争相手として比べられることは嫌いじゃないし、このチームに(板倉)滉くんがいることで、僕にとっては勉強になる部分が多い。最近のリーグ戦では質を高めないといけない部分はもちろんあるけど、安定したプレーができているという手応えはある」

 8月31日に今季11得点を挙げていたFW西村拓真(21)がCSKA・モスクワへ電撃移籍。1学年下の椎橋も大きな刺激を受けた。

 「このチームから世界でチャレンジできる同世代の選手が出たのは、『次こそ、自分が』というような良い刺激になっているのは間違いない。でも夢を見ているだけではダメなので、地に足をつけて、やることをやり続けた結果がああいう挑戦になると思う」

 目標の2020年の東京五輪での金メダルや海外でのプレー、A代表入り。そのための突き抜けた武器を追い求める。

 「ボールを奪う部分は突出できる部分だと思うし、攻撃面ではボールを失わないというのは大事、『こいつに1回預ければ』というような周りに安心感を得られる選手になれたら中盤でも、もっとやれると思う」

 チームは、現在6位につけて、リーグ戦は残り9試合。ルヴァン杯は敗れてしまったが、天皇杯は8強に残っている。

 「(リーグ戦は)まだ上位争いもできる位置だと思っている。そして、天皇杯も残っている。いつもTVで見ている決勝の舞台はどんなのだろうという想像が広がる。勝ち進んでタイトルを取りたいです」

 ◆椎橋慧也(しいはし・けいや)アラカルト

 ▼生年月日、出身地 1997年6月20日、千葉・船橋市生まれ。21歳。

 ▼サッカー歴 4歳から始め、小学校6年間は咲が丘SCでプレー。八木が谷中を経て、市船橋高へ。3年時の2015年度の高校総体で準優勝。全国選手権は優勝した東福岡に3回戦で敗れるも、両大会で優秀選手に選ばれた。16年、仙台に加入。J1リーグ戦20試合出場1得点。

 ▼サイズなど 177センチ、69キロ。利き足は右。血液型O。

 ▼家族 両親と兄

 ▼好きな女性芸能人 「本田翼さんです」

 ▼趣味 「最近は自炊です。得意料理はオムライスです」

サッカー

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