資産1390億円・藤田社長が“第二の三木谷氏”に?サイバーエージェントが町田買収を正式発表

スポーツ報知
会見に臨んだ(左から)サイバーエージェントの藤田社長、町田の下川会長、大友社長

 ■11億4800万円を出資

 IT大手の「サイバーエージェント(CA)」(東京・渋谷)は1日、J2町田の経営権を取得することを発表した。第三者割当増資を引き受けて11億4800万円を出資し、株式の80%を保有。町田の現経営陣は変わらず、筆頭株主としてチームを支援する。会見に出席したCAの藤田晋社長(45)は「広く愛され、世界に通じるビッグクラブとしての成長をサポートしていきたい」と意欲を語った。

 ■長者番付36位

 藤田氏は資産1390億円で米経済誌「フォーブス」の日本長者番付で36位にランクイン。会見では同7位でJ1神戸会長の三木谷浩史氏(53)を引き合いに、「Jリーグは成長性、将来性、ポテンシャルが非常に大きい。三木谷さんがやったように海外のスターが日本に来る流れもある」とJ参入の理由を説明。投資額は現時点で未定だが、将来的には推定年俸32億円でMFイニエスタ(34)を獲得した神戸のように、“第二の三木谷氏”として資金力を生かしたスター選手の獲得も期待される。

 ■J1ライセンス来季中に取得へ

 CAの自社コンテンツを用いたマーケティングについても「手がけ始めれば、かなりのアイデアが出る」と自信を示した。当面の目標はJ1ライセンスの取得だが、藤田氏はライセンスに必要な天然芝の練習場、クラブハウスの整備に2019年から着手することを明言。スタジアムの客席数増加と合わせて設備が整えば、来季中にも取得できる見込みだ。「最もベストな形を目指し、それに応じた投資を行います」と藤田氏。Jリーグに新たな風を巻き起こす。

 ◆サイバーエージェント 1998年3月に藤田晋社長が設立。2000年3月に東証1部上場。ネット広告、スマホのゲームやサービスを展開。東京・渋谷を拠点とし、16年3月から始まった「Abema TV」は音楽、スポーツ、マージャン、将棋など幅広いジャンルを扱う。従業員数4902人(連結)。売り上げは3713億円(連結、17年9月期)で、営業利益は307億円。

 ◆町田ゼルビア 1977年設立のFC町田のトップチームとして89年に創設。97年に現名称へ改称。2009年にJFLに昇格し、12年にJ2昇格。その後はJFL、J3を経て16年にJ2に再昇格。監督は元日本代表DF相馬直樹氏。今季は第35節終了時点で2試合消化が少ないながら、首位と勝ち点4差の3位につけている。

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