【仙台】GKシュミット、気迫の守りで浦和と価値あるドロー

スポーツ報知
後半、ゴール前でボールを競り合う仙台・シュミット(左から2人目)と浦和・槙野(左)(カメラ・小林 泰斗)

◆明治安田生命J1リーグ第29節 仙台1―1浦和(7日・ユアスタ)

 J1ベガルタ仙台はホームで浦和に1―1の同点とし、連敗を2で止めた。順位は7位に上がった。前半24分に浦和MF橋岡大樹(19)のゴールで先制を許したが、同40分にDF板倉滉(21)の今季3得点目のゴールで追いついた。後半は、日本代表のGKシュミット・ダニエル(26)が気迫の守りを見せ追加点を許さなかった。プロ入り後初めてアンカーの位置で先発し、フル出場したMF椎橋慧也(21)も攻守に奮闘した。

 もう得点は許さない―。守護神の勝利への執念が浦和に追加点を許さなかった。後半42分、MF宇賀神友弥(30)のシュートを右に横っ飛びではじく好セーブ。「仲間も体を張って守っている。3連敗だけは許されない」とシュミット。後半51分にはゴール前で日本代表DF槙野智章(31)のボレーに体を寄せ、左肩に当ててクロスバーの上へはじくなど、ロスタイムの7分間を耐え、勝ち点1を死守した。

 前半24分、浦和が左サイドから最終ラインの裏へのクロスにMF橋岡が飛び込み、頭を合わせて先制ゴール。鮮やかな連係を決められた。主導権を握られた前半だったが、同40分、セットプレーからキッカーのMF野津田岳人(24)が左足でやや低いクロスを上げると、ニアサイドに飛び込んだ板倉が頭をうまく合わせ同点弾。今季3得点目を決めた板倉は「岳くん(野津田)の完璧なボール。練習の形をやっと試合で出すことができた」と野津田と抱き合って喜んだ。

 後半は、アンカーの椎橋がボールをさばいて循環させるシーンが増え、仙台の攻撃機会も増加。一進一退の攻防を見せながら、引き分けで試合を終えた。渡辺晋監督(44)は、「ハーフタイムで修正し、前進することができたが、サポーターに勝利を届けたかった」と勝ち点3を逃し悔しそうな表情を浮かべた。

 リーグ戦は残り5試合。8日から日本代表の活動に参加する背番号1は「自分の糧にしたい。1キャップが欲しい」と出場に意欲。代表戦デビューを果たし、次戦、20日のホーム・鳥栖戦で成長した姿を見せる。(小林 泰斗)

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