【金沢】悪の化身ヤサガラス、背後から撃たれ「なんじゃあこりゃあ!」

スポーツ報知
ツエーゲンガールに背後から撃たれたヤサガラス(右)

◆明治安田生命Jリーグ J2第37節 金沢0―2松本(14日・石川県西部緑地公園陸上競技場)

 J2ツエーゲン金沢のマスコットにもかかわらず、チームを憎んでいる悪の化身「ヤサガラス」が、この日もホーム戦で行われた「ヤサガラス劇場」で大暴れした。

 試合前には、アウェーに多数訪れた松本サポーターを歓迎し、共闘を呼び掛けて“打倒ツエーゲン”を叫ぶなどやりたい放題。完封で3連勝と勢いに乗る金沢に対して「3連勝で浮かれている」「ヤサーズブートキャンプ(ヤサガラスが考案した?トレーニング法)のおかげだ!」など“口撃”を繰り広げた。

 そこへ“悪の親玉”が登場。シーズンも終盤に入り、開幕当初に比べて良心が目立ち始めたヤサガラスを、ドスのきいた声で「ぬるい!」と一喝。どんな手段を使ってでも、ライバルのクラブ公式マスコット「ゲンゾー」の進化形「ゲンゾイヤー」を倒すことを厳命した。

 しかしヤサガラスは、ゲンゾイヤーとの戦いにおいて「卑怯なことはやめる」と、悪の化身らしからぬフェアプレー宣言。Jリーグの会場にふさわしい展開に、詰めかけた9645人のサポーターからは歓声も上がった。

 すると、ここで“悪の親玉”が操っているとみられるツエーゲンガールが現れ、ヤサガラスを背後から拳銃のようなもので狙撃した。不意打ちを食らったヤサガラスは「なんじゃあこりゃあ!」と絶叫。往年の名作刑事ドラマ「太陽にほえろ!」のBGMが流れる中、ヤサガラスは「卑怯な心」を取り戻してしまった。

 ハーフタイムに再び登場したヤサガラスは、宿敵ゲンゾイヤーと対決。しかし、あろうことか、好意を寄せていたはずのヒロインのマスコット「ナンシー」を人質に取り、ゲンゾイヤーがひるんだ隙に攻撃するという暴挙に出た。

 金沢イレブンは「太陽にほえろ!」の刑事たちのような全力疾走で、正々堂々と松本に立ち向かったが、0―2の完封負けで昨年7月以来の4連勝はならなかった。今季も残り5試合。ツエーゲンの戦いと、ヤサガラス劇場から目が離せない。

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