【川崎】逆転勝利で2位と4差 11・10に最短V 鬼木監督「自分たち信じて」

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第30節 川崎5―3神戸(20日・等々力)

 首位の川崎はホームで元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)を擁する神戸と対戦した。FW小林悠(31)の先制PK、MF大島僚太(25)のゴールなどで5―3で勝利し、勝ち点を60に伸ばした。2位の広島が清水に0―2で敗れ、最短で11月10日のC大阪戦(ヤンマー)で優勝が決まる可能性が出てきた。浦和はホームで、FW武藤雄樹(29)の2得点などで鹿島に3―1の逆転勝利。来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権が獲得できる3位のF東京との勝ち点差を「1」に縮めた。

 川崎が“日本のバルサ”ぶりを見せつけた。3―3の後半24分だ。右サイドをDFエウシーニョとFW知念がワンツー。中央の家長がヒールで流すと、走り込んだMF大島が受け、再びエリア内のFW小林とワンツー。最後は飛び出してきたGKの手前で大島が左足で逆転ゴールを決めた。

 「イニエスタもきっとああいうパス回しをしたいんじゃないかっていうゴールだった」とアシストした小林。相手のイニエスタの古巣、スペイン1部の強豪バルセロナのような華麗なパスワークからのゴールを自画自賛した。MF中村も「なかなか日本で見られるような崩しじゃなかった」と絶賛。一時は1―3と2点のビハインドをついにひっくり返した。

 前半13分にはこれまで9月26日の湘南戦(BMWス)、10月7日の鹿島戦(カシマ)で2度続けてPKを外していた小林がキッカーを務め、ゴール左隅に流し込んだ。鬼木達監督(44)からは「あまりプレッシャーを感じているようならアキ(家長)と話して(キッカーを)決めろ」と指示が飛んでいた。だが、家長が「フロンターレのエースはお前だ」と背番号11に命運を託し、“三度目の正直”となった。

 チームの考えがシンクロした。前半35分で1―3となり、小林が指揮官の所に駆け寄った。相手に対応しきれずチームの布陣変更を進言しようとした、まさにその時。指揮官が4―4―2から「4―2―3―1にしよう」と決断した。そこから生まれた5―3の逆転勝利。ついに2位・広島との勝ち点差を4に広げた。「自分たちのやるべきことをやる、それに尽きる」と鬼木監督。連覇のゴールテープはすぐそこに見えてきた。(恩田 諭)

サッカー

×