2011年夏の県準V左腕エースが部長 磐田東女子サッカー部が金星

スポーツ報知
選手と一緒に勝利を喜ぶ阿部部長(中央)

◆全日本高校女子サッカー選手権静岡県大会▽準決勝 磐田東 1―0 常葉大橘(20日・藤枝市民グラウンド)

 磐田東が今夏の全国高校総体8強の強豪・常葉大橘を1―0で破り、2年ぶりとなる東海大会出場を決めた。0―0の後半9分、橘DFと激しく競り合いながら左サイドを突破したDF渡辺愛菜(2年)のクロスに、MF飯田美羽(3年)が「決めるしかない」と中央で左足を合わせた。仲間が次々と集まり喜びを爆発させると、「めっちゃうれしかった!」とGKの中村沙桜(3年)もピッチ中央まで駆け上がり、飯田に抱きついた。

 磐田東はDFラインを高く保ち、前線から激しくプレスをかけて橘の攻撃を抑え込んだ。所用で不在だった北野監督の代行を務めた阿部智弘部長(25)は「18日に橘の試合の動画を選手に見せて、プレスをかけるイメージを作らせていました」と振り返った。

 実はこの阿部部長、専門はサッカーではなく野球。磐田東高時代は左腕エースとして、2011年夏の静岡県大会でチームを準優勝に導いている。大学卒業後は他校で野球部のコーチを務めていたが、今年4月に現職に就任。「分からないことばかり」と苦笑しながらも、試合に向けて気持ちを盛り上げる方法や栄養面で選手をサポート。決勝ゴールを決めた飯田も「いろいろ調べて教えてくれるんです。試合前には揚げ物を食べないように言われています」と信頼している。

 11月の東海大会で3位内に入れば全国大会出場が決まるが、その前に決勝戦が21日に控える。相手は昨年度の全国大会を制している藤枝順心。飯田は「勝って勢いをつけたい」と燃えていた。

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