【清水】FW北川が残留弾「自信になります」

スポーツ報知
後半14分、先制ゴールを決める北川(奥)(カメラ・武藤 瑞基)

◆明治安田生命J1リーグ第32節 清水2―0名古屋(10日・アイスタ)

 清水エスパルスは名古屋に2―0で快勝して勝ち点を47に伸ばし、J1残留を確定させた。後半14分、U―21日本代表DF立田悠悟(20)のクロスを日本代表FW北川航也(22)が頭で捉え先制。同20分には立田のクロスをFWドウグラス(30)がヘディングで仕留めた。J1で2桁得点が2人出るのは8年ぶり。守備も踏ん張り、3試合連続完封をマークした。ジュビロ磐田は敵地でF東京に0―0と引き分け残留へ一歩前進した。

 ユースの後輩から先輩へ、愛のこもったボールが届いた。後半14分、立田は「(北川と)目が合った」と右サイドから速いクロスを供給。フリーになったエースが頭でぶち込んだ。あ・うんの“代表ホットライン”で均衡を破った。

 今季13点目の北川は「ミスキック。目は合ってないです」と後輩をイジりつつ「地道な練習の成果」とたたえた。2年目で初アシストの立田は「やっと先輩を立てることができた」と胸を張った。

 今季定位置をつかんだ立田には信条がある。「自分が一番下手と思うこと。忘れると過信、慢心になる」。A契約選手ならホペイロに任せてもいいスパイクの掃除も自分で行う。謙虚な姿勢を崩さず、コツコツと課題のクロスを磨いてきた。2アシストに守備でも体を張って完封に貢献した。

 公私で立田の兄貴分である北川も着実に成長の跡を見せた。定期開催している久保山コーチとの映像を使った勉強会では浦和FW興梠のクロスへの入り方を研究。今季頭では3点目だが、クロスにドンピシャで合わせたのはこれが初だ。「自信になります」と笑った。

 北川は大分へ、立田はUAEへ向かう。2人は「結果を残す」と声をそろえた。世界を目指す師弟コンビの物語は、まだまだ続いていく。(武藤 瑞基)

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