【川崎】38歳のレジェンド憲剛「Jリーグ後発組が連覇をするのは簡単なことじゃない」

2018年11月10日22時40分  スポーツ報知
  • リーグ2連覇を達成し、シャーレを掲げる川崎・中村

 ◆明治安田生命J1リーグ第32節 C大阪2―1川崎(10日、ヤンマースタジアム長居)

 敗戦の悔しさもある。だが、徐々に連覇の喜びもこみ上げてきた。37歳で初体験したJの頂きとはまた違う感激だった。川崎のレジェンド、MF中村憲剛は高ぶる気持ちを抑えながら言葉を発した。「連覇っていうのは過去に(のべ)5チームしか成し遂げていない偉業。Jリーグ後発組のフロンターレがそれを成し遂げたのは積み重ねのたまもの」。敗れはしたが、シーズン通して勝ち点を積み重ねたことが、連覇につながった。この日は敗れた。だが、1シーズン通して安定した力を見せたからこそ、再びたどり着いたJの頂点。安堵(あんど)感もあった。

 劇的なVで「J王者」として迎えた今季は決して楽な道のりではなかった。富士ゼロックス・スーパー杯でC大阪に敗れ、ACLは2連敗スタート。一時、広島には勝ち点13差をつけられる独走を許し、夏にはFW大久保が磐田へ、MFエドゥアルドネットが名古屋へ移籍した。

 そのチームの原動力の一因となったのは流通経大から加入したルーキーのMF守田。中村も「早い段階から試合に出ると思う」と期待を寄せていた逸材だ。今季の公式戦初戦となった2月の富士ゼロックス・スーパー杯(対C大阪)でいきなりデビュー。戦力として期待されていく中で、川崎の“究極のサッカー”に戸惑いもあった。そこで先生役を務めたのが中村。練習後に約15分程度、練習中のシーンを題材にして、「こうした方が良かったかも」、「こういう選択肢もあった」と川崎の目指すサッカーを指導した。クラブハウスで動画を見ながら話すシーンもあり、守田は「憲剛さんが説明してくれています」。これまでレギュラーをはっていたエドゥアルドネットの座を脅かし、9月には追加招集ながら日本代表入りも果たした。これも“憲剛先生”の功績だ。

 今季はここまでリーグ32試合を終えたが、そのうち31試合に出場。6得点で今なおチームの先導役を担っている。10月末には38歳の誕生日を迎えた。「今日の練習でも全部パーフェクトにできたらあれだけど、ミスは起こるし、完璧がないっていうのが続く秘訣。自分がチームにプラスにならなきゃいけない年齢。プラスにならないって言ったら、即座に切られる年齢だから」と話す。また、「俺の年齢までみんなが平気でやれるような世界にしていきたい」とまだまだ現役選手として走り続ける。さらに「仙人になりたい」と、サッカーをつきつめて誰も到達していないところにいきたいと今後を語る。

 初タイトルとなった昨季は自然と喜びの涙があふれ出た。「今年は泣いていないということは、自分たちがそれだけ今季通して成熟して、強くなってきたということだと思う」と、成長を口にした。連覇は達成したが、あと2試合残っている。「残り2試合、絶対に勝ってシーズンを終わりたい」。「常勝軍団」へと変貌を遂げたチームのリーダーは、最後まできっちりと結果を残す。そして次はJ史上最多タイの3連覇へ、背番号14の挑戦はまだまだ続く。

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