「日本航空蹴球部の歴史を塗り替える」仲田監督、選手権初勝利誓った
第97回全国高校サッカー選手権山梨県大会で6年ぶり2度目の優勝を果たした日本航空・仲田和正監督(49)がやまなし報知のインタビューに応じ、現在の心境と全国大会(12月30日開幕・埼玉スタジアムほか)への思いを語った。前回の2012年度では初戦敗退。ハードワークで前線からプレスをかけていく戦い方に磨きをかけ、「日本航空の歴史を塗り替える」と改めて1勝を誓った。(聞き手・古川 浩司)
―優勝の反響はどうでしたか。
「すごかったね。夏に山梨学院が全国総体で日本一になった。その上でウチがタイトルを取ったから、県外のサッカー指導者仲間からも『よく勝ったな』って。そのくらいウチは優勝候補に挙がっていなかったと思う。県総体が8強(6位)で、全国総体県予選が3位だったから」
―6年前の初優勝時と今回との違いはありましたか。
「(決勝でも)落ち着いて景色を見られた。5年ぶりの決勝だったが、僕自身が落ち着いてできたし、それが選手にも伝わったかなと。平常心でいつも通りできた」
―改めて前回の優勝からは長かったですか。
「正直、すごく長かったという感覚はない。いまだに鮮明に前回の全国選手権(1回戦、2●3佐賀商)のことは覚えている。僕が経験がなくて幼稚だった。いろんな人にアドバイスをもらって行ったつもりだったが、フワフワッという感じだった」
―そこを踏まえて今回はどう挑みますか。
「前回の反省を生かして、選手たちにもうちょっといい準備させてやれるかな、という思いはある。じっくりやるというか」
―全国でもハードワークは変わりませんか。
「(ハードワークを)徹底するところもあるけれど、(攻撃で)隣にフリーがいるのに(パスを出さない)とかは修正しないと。状況判断とか。ただ、それで良さがなくなるのも…とは思うので、見極めが正直難しいが、愚直なまでに前進前進だから(笑い)」
―前線からのプレスに関しては。
「そこは磨いてきた。技術では勝てないから。言ってきたのは、走力とプレッシングの部分は日本一というかトップレベルになろうと。そういうところにはちょっと行き着いたなと」
―全国が楽しみですね。
「(プレスは)通用するとは思う。自信はある。あとはボーンと蹴られた時のヘディングや、セカンドボールをどれだけ拾えるか。それと(ゴールを)仕留める力になってくると思う」
前回超えへ初戦に集中 ―改めて目標は。
「まずは一つ。山梨学院が(夏に)優勝しているから、すごく注目もされるし、警戒もされると思うが、僕自身は一つ一つ。日本航空蹴球部の歴史を塗り替えるのが僕の目標。だから6年前を超えること。初戦突破。初戦必勝。それを生徒たちにも伝える」
◆仲田 和正(なかだ・かずまさ)1969年6月3日、韮崎市生まれ。49歳。韮崎高―国士舘大で主にMF。日本航空のコーチから2004年に監督就任。生徒指導課長、保健体育科教諭。