青森山田、県大会22連覇…札幌入り内定の檀崎が先制アシスト&決勝ゴール

スポーツ報知
部員全員が集まり記念撮影する青森山田の選手たち(カメラ・有吉 広紀)

◆全国高校サッカー選手権青森県大会最終日 ▽決勝 青森山田2―1八戸学院野辺地西(17日、青森県総合運動公園陸上競技場)

 決勝で青森山田が八戸学院野辺地西に2―1で勝ち、22年連続24度目の全国高校サッカー選手権(12月30日開幕、埼玉スほか)出場を決めた。J1札幌に内定しているMF檀崎竜孔(りく、3年)主将が全得点に絡む活躍。一時同点とされる苦しい展開のなか、エースナンバーの10番を背負う男が勝負を決めた。全国大会の組み合わせ抽選会はあす19日、都内で行われる。

 苦しい戦いだった。八戸学院野辺地西相手に2―1で競り勝った青森山田が、22連覇達成。檀崎主将は勝利の瞬間に顔を天に向け、喜びより先に安堵の表情をみせた。

 「こんなに生きている心地がしない試合はなかった。これが選手権かな、と…」優勝を決めた檀崎が、率直な思いを口にした。前半2分、FKから先制点をアシストしたが、後半20分に味方選手が自陣でボールを奪われて失点。DFライン裏への飛び出しをオフサイドで防がれるなど攻撃の流れが悪い中、頼れる主将が勝利を引き寄せた。後半34分、ペナルティーエリアすぐ外、ほぼ正面の位置から左足を振り抜き、決勝点をあげた。檀崎は「頭が真っ白になって、よく覚えていません」。無我夢中の一振りでチームを救った。

 万全の状態ではなかった。それでも“青森山田の背番号10”として負けるわけにはいかなかった。先週の練習中に、左足太もも裏を負傷。肉離れに近い症状で、この日も患部をテーピングで固めて臨んでいた。檀崎は「チームが厳しいときに(歴代の)10番は仕事をするし、チームをまとめてきた」。16年度のプレミアチャンピオンシップ&選手権2冠時の主将・高橋壱晟(20、現J2山口)のように、ここぞの場面で得点を決め、チームを救ってきた「10番の先輩」たちに負けじと結果を残した。

 「今の3年生が1年の時に(選手権で)優勝した。勝利の感動が残っているうちに勝ちたい」と意欲をみせた黒田剛監督(48)。だが日本一になる前に、大一番が目前にある。

 青森山田は高体連とJユースがともに戦う世代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U―18プレミアEASTで、3試合を残し2位。25日に勝ち点4差で追う首位の鹿島ユースと直接対決だ。

 檀崎は「(鹿島は)さらにレベルが上の相手。この試合を反省点に、気持ちを切り替えて臨みたい」と言葉に力をこめた。大会は違うが、ともに目指すのは全国の頂点。一戦必勝で目の前の相手を倒していく。(有吉 広紀)

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