【金沢】進化見せた有終の美…J2昇格後最多の14勝52得点で勝ち点55

スポーツ報知
前半ロスタイムに勝ち越しゴールを決め、サポーターの前で喜ぶ金沢・マラニョン(左)

◆明治安田生命J2リーグ最終節 金沢3―1水戸(17日・石川西部)

 金沢が今季を締めくくる、ゴールラッシュを見せた。前半14分、杉浦がMF藤村慶太(25)のスルーパスに反応し、右足で先制弾。昨季の金沢移籍後、待望のホーム初ゴールに杉浦は「ずっと決めたかったので良かった。練習してきた形を出せた」と笑った。

 追いつかれても、勢いは止まらない。1―1の前半ロスタイム46分に、途中出場のマラニョンが右足で勝ち越しゴール。7試合ぶりの出場で、自身7月29日の栃木戦以来16戦ぶりの得点を喜んだ。これでFW垣田裕暉(21)に並ぶチーム最多9ゴール。マラニョンは「自分を出してほしいと思っていて、持ち味のスピードでゴールを決めたかったのでうれしい」。サポーターの下に駆け寄り、共に喜びを爆発させた。後半も水戸の反撃をしのぎ、43分にはスーパーサブのMF金子昌広(27)が、左足で自己最多の今季5点目となるダメ押し弾で試合を決定づけた。

 15年の最高順位(12位)には及ばなかったが、今季最終戦の試合でクラブ史上J2最多となる14勝、勝ち点55、シーズン52得点を達成。「進化」や「深化」を意味する今季スローガン「SHINKA」を、4479人が詰めかけたスタジアムで見事に体現した。

 2季目の指揮を執る柳下正明監督(58)の下、自分たちから仕掛ける“アクションサッカー”が浸透し、大卒ルーキーのDF毛利駿也、山本義道(ともに23)がレギュラーをつかむなど若手がが台頭した。それでも今季14勝中、本拠地は5勝。“外弁慶”ぶりが目立っていた。

 来季続投が決定している「ヤンツー」の愛称で親しまれる指揮官は「最後まで走り負けない選手が増えてきた」と手応えを口にし、「もっとホームで勝てるチームにしていく」と宣言。「ワン、ツー、スリー」ならぬ「ヤン、ツー、スリー」とばかりに、3年目はさらに上位へと飛躍する。(竹内 竜也)

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