浜松開誠館、初戦は名将・小嶺監督率いる長崎総科大付「食らいつく気持ちで」

スポーツ報知
1月2日の2回戦での対戦が決まった浜松開誠館・山田主将(左)と長崎総科大付・鈴木主将はガッチリ握手(カメラ・竜田 卓)

 第97回全国高校サッカー選手権(12月30日開幕)の組み合わせ抽選会が19日、東京・汐留の日本テレビで行われた。創部14年目で初出場を果たした浜松開誠館は、来年1月2日の2回戦で前回8強の長崎代表・長崎総科大付と対戦(午後0時5分・NACK5スタジアム大宮)が決まった。準々決勝までのブロックには、連覇を狙う前橋育英や、3大会前の覇者、東福岡などが入り、激戦区となった。

 緊張感に包まれた抽選会場でDF山田梨功主将(3年)は、表情を変えずに対戦ボードを見つめ続けた。徐々にトーナメント表の校名が埋まり、終盤で相手が決まった。「緊張はなかった。強豪ばかりだが、対戦が楽しみです」と、気持ちを新たにした。

 初戦の長崎総科大付は国見(長崎)で全国選手権優勝6回を誇る小嶺忠敏監督(73)が率いる。青嶋文明監督(50)は清水市商時代に公式戦での対決はなかった。「よく走るチームという印象がある。これから情報を収集するが、胸を借りるどころか、食らいつく気持ちで臨む」。名将への挑戦から、新たな歴史が始まる。

 抽選決定後に対戦校の主将同士が壇上で決意表明。183センチの山田が身長差で26センチあった157センチの長崎総科大付MF鈴木冬一(3年)と握手を交わした。県勢は3年連続初戦敗退中。「静岡の代表というプライドを持って戦い、開誠館の名を全国に広めたい」と山田。まずは初陣1勝で“負の連鎖”を断ち切りたい。

 17日の県決勝後、2日間休養し、20日から全体練習が再始動する。3試合を残すプリンスリーグ(L)で現在2位。24日に首位の静岡学園、12月1日には3位・JFAアカデミー福島とプレミアL参入戦(2位以内)をかけた直接対決が続く。山田主将は「選手権に弾みを付けたい」と、意欲を見せた。

 最終目標である全国制覇への戦いが幕を開ける。過去に初出場優勝は10校。1986年度に東海大一(現東海大静岡翔洋)が無失点Vの偉業を遂げ、2009年度の山梨学院以来となる。山田は「1人1人自覚を持って、いい準備をする」と口元を引き締めた。(青島 正幸)

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