【磐田】俊輔「ジュビロの意地をみせたい」プレーオフでJ1残留決める

スポーツ報知
J1残留を決められず、呆然として引き揚げる磐田の中村俊輔(カメラ・関口 俊明)

◆明治安田生命J1リーグ最終節 川崎2―1磐田(1日・等々力)

 ジュビロ磐田J1残留に黄信号―。川崎に逆転負けを喫し16位に転落し、J1参入プレーオフ決定戦(8日)に回ることになった。引き分け以上で自力残留が決まったが、ラスト30秒でゲーム主将DF大井健太郎(34)がオウンゴール。イレブンは下を向くことなく決定戦へ一丸で戦う決意をあらわにした。

 敗戦のホイッスルが鳴ると、多くの選手が肩を落とした。DF高橋は座り込んだ。残り30秒でオウンゴールしたゲーム主将・大井はうつむいたまま、磐田サポーターの元に重い足取りを進めた。MF山田が力を振り絞り、ゴール裏で手をたたき、サポーターを鼓舞した。

 あいさつ後、全員がサポーターが記した「勝利を信じ共に闘う」の横断幕を目に焼き付けた。大敗を喫しても理路整然と取材を受ける大井が、無言で等々力を後にした。だが、傷心のリーダーを誰もが責めることはなかった。山田が「精神的にロッカールームで切り替えられてない人もいるが、次はいけるようにしないといけない」と前を向いた。

 全員が体を張った。名波浩監督(46)は試合前日、「特に最初の45分は失点を0で終える。他会場にプレッシャーをかけ、他会場の試合を動かしたい」と話していた。強力攻撃陣を誇る川崎相手に多くの人数を守備に割いた。DF小川大は「入りは悪くなかった」となりふり構わず失点を防いだ。5戦ぶりに先発したMF中村が「ラスト数分までプラン通りだった」と話す通り、残留への光は見えていたが、あと一歩届かなかった。

 J1参入決定戦(8日・ヤマハ)は2日の横浜C―東京Vの勝者と対戦。山田は「去年のレギュレーションだったら、16位は自動降格。もう1戦できるチャンスを生かしたい」と力を込めた。俊輔も「オフで切り替える。J1の意地というよりジュビロの意地をみせたい」。最終決戦で必ずやJ1残留を果たす。(山田 豊)

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