【磐田】残留へのカギは先制点…「くさデカ」平畠啓史が運命の一戦占う
◆J1参入プレーオフ決定戦 磐田―東京V(8日・ヤマハ)
J1ジュビロ磐田はJ1参入プレーオフ・東京V戦(8日午後2時、ヤマハ)へ向け、7日も4日連続で完全非公開練習(静岡県内)を行った。引き分け以上で磐田の残留が決まる。テレビ静岡「くさデカ」はじめ、県内で約20年にわたり活躍する芸能界屈指のサッカー通・平畠啓史(50)に、両チームの戦力、今季の戦いぶりから運命の一戦の行方を読み解いてもらった。(取材・構成 山田 豊)
―今季の東京Vの特徴は?
テクニック、個人技、ブラジルの香りがする昔の川崎Vとは違う。ロティーナ監督(61)は組織的ながら、堅い。3バックと4バックを使い分ける。交代策も早くて、“動く監督”。名波監督との采配対決は見どころ。
―名波監督は組織的で規律を重んじる。
ロティーナ監督も規律を選手に植え付けている。ガチガチの守備ではなく、決めごとが浸透してる。DF平選手、DF井林選手ら昨年からの積み上げがJ2で2番目に少ない41失点に繋がっている。
―東京Vの得点はJ2で8位タイの56得点。
守れてる分、決定力があれば順位はもっと上
―試合の展望は?
東京Vは勝つだけ。逆に磐田はメンタルの持ち方が難しい。1点取られた時1点返せるメンタルがあるのか。引き分け狙いは難しい。特に0―0で進んだときの気持ちの持ち方は難しいと思う。
―引き分け以上で残留の磐田にとって、0―0は待ち望んだ展開では。
磐田に有利なようで実は東京Vにも有利。東京VはPO・大宮戦(11月25日)と横浜C戦(12月2日)で、0―0から後半に勝ち越した。磐田にとって“引き分けで残留”のルールは余計に難しい。0―0は東京Vのチャンス。
―ただ地力の差は…。
確かにMF中村選手、FW大久保選手ら個の力は磐田が圧倒。J1・16位対J2・6位の対決だから、いかに平常心で戦えるかが大事。ただ、0―0で進めばスタジアムがざわつき、選手もどうなるかわからない。
―磐田が勝つには。
東京Vより(アドバンテージのある)磐田の方が1点の重みが大きい。1点を取れば、J1に残れるという意識を持つことが大切。
―両軍のキーマンは。
磐田は終盤に存在感を放つMF山田選手。東京Vは井林主将が磐田FWをどう防ぐか。10年ぶりの“入れ替え戦”。選手もファンもドキドキするのは間違いないですわ。
◆平畠 啓史(ひらはた・けいじ)1968年8月14日、大阪府生まれ。50歳。阿武野高サッカー部主将で全国総体に導く。94年に「ぐっさん」こと山口智充とDonDokoDonを結成。スカパー!のJリーグ番組で10年以上司会を務め、DAZNではJ3の実況も。テレビ静岡「くさデカ」(毎週土曜日午後6時半~)に99年から出演し、静岡県内でもおなじみ。