【仙台】板倉弾で金星だ!渡辺監督「被災地に元気を与える」超アウェー・浦和倒す…9日天皇杯決勝

スポーツ報知
闘志に満ちた表情で練習に臨んだ板倉

 J1ベガルタ仙台は9日の天皇杯決勝・浦和戦(午後6時、埼スタ)へ向けて2日連続となる非公開練習(報道陣に冒頭15分のみ公開)で最終調整した。2大会前、所属していた川崎で決勝を経験したDF板倉滉(21)が仙台の主力選手として迎える自身2度目の決勝で悲願の頂点を狙う。

 練習場に姿を見せた瞬間から、仙台イレブンの体から闘志があふれていた。渡辺晋監督(45)が選手たちに気合を入れ、決戦前日の練習開始。中でも、3バックの左で先発する板倉は誰よりも闘志を前面に出していた。「浦和は個の力が強いのは十分理解している。1対1の部分で負けないことが勝利につながる」と言葉に力を込めた。

 今季J1王者・川崎から仙台へ期限付き移籍加入した板倉は、2大会前に天皇杯決勝を経験。川崎の一員としてベンチ入りも、出番はなく、チームも鹿島に敗れた。優勝の歓喜に沸く相手の姿は、今でも目に焼き付いている。「やっぱり準優勝と優勝では相当差がある。目の前で喜ぶ相手の選手を見るのはすごく悔しかった」と当時を振り返った。

 今季リーグ戦では浦和に1分け1敗と善戦。10月7日のホーム戦(1△1)で板倉はゴールも決めた。「チャンスがあればゴールは狙っていきたい。自分の力で勝利を運びたい」と気合十分だ。仙台の3バックの左右はサイドを駆け上がる攻撃参加も戦術の一つで、指揮官も「ボールを運べる板倉は理想的な選手」と背番号6に期待を寄せる。

 決勝は相手のホーム・埼玉スタジアムで行われる。板倉は「ドアウェーですけど、こっちのサポーターも応援してくれる。楽しみ」と待ち遠しくてたまらない様子を見せた。

 天皇杯を制すればチームエンブレムの上に星がつく。渡辺監督は、「タイトルを取れば、被災地にも、元気を与える星になると思う」と闘志。歓喜を届けるために準備は尽くした。気持ちとプレーの強さで、必ず勝利をつかみ取る(小林 泰斗)

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