【磐田】名波監督が続投「負けたら辞めるつもりだった」スタッフほぼ変更なし

　Ｊ１ジュビロ磐田の名波浩監督（４６）が来シーズン６季目の指揮を執ることが９日、分かった。服部年宏強化本部長（４５）が磐田市内で明言した。８日にＪ１参入プレーオフ（ＰＯ）でＪ２東京Ｖを下し、残留を決めたが、名波監督は「負けたら辞めるつもりだった。ＰＯを戦うに至った責任は僕にある。少し時間がほしい」と進退を保留していた。

　その試合後、クラブハウスに戻り、木村稔社長（６４）も交えて会談し「名波監督から『（来季も）やる』という言葉を聞けた」と服部本部長。リーグ戦１６位ながら勝ち点４１を挙げたことを高く評価しており「辞めさせる理由はない。最低限の結果を残している」と残留の理由を説明した。

　Ｊ２時代の１４年９月に監督就任。１５年にＪ１昇格を成し遂げ、昨季は６位と躍進させた。今季はＭＦ中村俊輔（４０）、ＭＦアダイウトン（２８）、ＭＦムサエフ（２９）ら主力が離脱。Ｊ１最終節・川崎（１日）で後半ロスタイムに失点して敗れ、１６位で参入ＰＯに回った。

　服部本部長は「最初クラブ全体が落ち込んでいたが１週間で立て直した」と評価。シーズンを通し、サッカー内容は進歩しているとした上で「我々は正しい道を進んでいる」と手腕への信頼に変わりがないことを強調した。来季についてはコーチ、スタッフ陣を大きく変更する考えはないとし、「ノルマの設定はしない」とも。今季を糧に名波ジュビロが巻き返す。

　◆名波　浩（ななみ・ひろし）１９７２年１１月２８日、静岡・藤枝市生まれ。４６歳。清水商（現・清水桜が丘）―順大を経て９５年に磐田入団。９９年にイタリア１部ベネチアへ移籍。００年に磐田へ復帰後はＣ大阪、東京Ｖでプレー。０８年に磐田で引退した。Ｊ通算３３１試合出場３４得点。日本代表では９８年フランスＷ杯など国際Ａマッチ６７試合出場９得点。１４年９月に当時Ｊ２の磐田監督に就任。１５年にＪ１昇格へ導いた。１７７センチ。家族は妻と１男３女。