【磐田】40歳MF中村俊輔が精神的支柱に「チームへ恩返し」

スポーツ報知
ランニングする名波監督(左)と中村(中)と太田(右)

 J1ジュビロ磐田が14日、大久保グラウンドで始動。アジア杯・ウズベキスタン代表のMFムサエフ(30)を除く32人が約1時間半、汗を流した。40歳のMF中村俊輔が、精神的支柱としての活躍とチームへの恩返しを目標に掲げた。名古屋GK楢崎正剛(42)横浜MのDF中沢佑二(40)と同世代が引退し、J1最年長選手となった男が磐田での3シーズン目に挑む。

 初練習を終えた俊輔は、時おり笑みを浮かべ今季の目標を語った。「同世代の選手が辞めていく中で、オファーをいただけたのはありがたい。今年はチームへ恩返ししたい」。穏やかな言葉の中に覚悟がにじんだ。

 昨季限りで2学年上の楢崎、1学年上の横浜DF中沢が引退を表明。同世代の鹿島MF小笠原満男(39)もユニホームを脱いだ。J1最年長選手として迎えた19年。「背中で見せられることは少ないかもしれないが、監督やコーチにはできないことがあるはず」。昨季は16試合出場も無得点に終わったが、今季はプレーだけでなく、精神的支柱として磐田を引っ張る。

 名波浩監督(46)はベテランに高い信頼を寄せる。「先月30日に(磐田残留の)電話をもらった。ビッグネーム(の選手)が辞めて思うところがあったようだが『チームのために考えてやります』と言ってくれた。サッカー人としての意見を持っているので勉強になる。途中出場を含め、25試合は出てほしい」と期待を込めて話した。

 この日、練習会場には俊輔が磐田に加入した一昨年の始動日とほぼ同数の約700人のサポーターが集まった。ランニングでは名波監督、FW大久保嘉人(36)らと同組でペース走。その後ボールを使った練習でも昨年苦しんだ右足首のケガを感じさせない軽やかなパスワークをみせた。「昨年の反省を修正しても横ばいにしかならない」。背番号10はプロ23年目も進化を続ける。(山田 豊)

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