【札幌】新戦力〈4〉186センチ大型ルーキーDF中村桐耶、活躍して定位置取る

スポーツ報知
ボールキープする札幌DF中村(写真提供・コンサドーレ)

 札幌U―18から昇格したばかりも、新人という意識は捨てた。「1年目だから、とは思っていない。1年目から、リーグ戦デビューという目標を達成し、ただ出るだけでなく、活躍して定位置をつかみたい」。強い決意を胸に、18日もタイで精力的に汗を流した。

 昨年のルヴァン杯・清水戦では、元北朝鮮代表FW鄭大世と渡り合った。「体には恵まれているので。フィジカルでは負けたくない」。身長186センチの高さに加え、高2の途中までFWだった経験もあり「ビルドアップなど攻撃面でもやれる感じはあった」と、プロ相手の3試合で手応えを得た。昨年からトップの練習に参加し、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(61)のスタイルを理解しているのも強み。3バックの一角を担うべく、長所に磨きをかける。

 つらい思い出はバネとする。昨年9月の胆振東部地震で、故郷のむかわ町が震度6強の揺れで甚大な被害を受けた。実家は無事も、昨年末に帰省した際、建物が取り壊された市街地を目の当たりにし、「寂しさを感じたし、応援し、期待してくれる人たちのためにもと思った」と成功を心に期した。プリンスリーグ北海道では2位に終わり、プレミアL昇格プレーオフの出場権すら得られなかった。「悔しいというより情けなかった」。19年は笑って過ごせる年とする。

 19日は、タイ2部ランパーンFCとの今季初実戦に臨む。札幌での自主トレに唯一フル参加した意欲をピッチで示し、存在をアピールしていく。(砂田 秀人)

 ◆中村 桐耶(なかむら・とうや)2000年7月23日、むかわ町生まれ。18歳。札幌U―12から苫小牧のASC北海道U―15を経て、2016年に札幌U―18入り。昨年3月に2種登録され、4月18日のルヴァン杯磐田戦でトップチーム初出場。同杯では計3試合に出場した。3月に札幌西陵高を卒業予定。186センチ、78キロ。左利き。背番号24。

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