【金沢】新戦力〈2〉DF小島雅也は空手黒帯サイドバック

スポーツ報知
 鋭いパスを出す小島(左端)。積極的な攻撃参加でチームに貢献する

 J2ツエーゲン金沢のDF小島雅也(21)は今季、J1仙台(昨季はJ2町田に所属)から育成型期限付き移籍で加入したサイドバック。少年時代に空手で培った身体能力を生かしてサイドを上下動する“黒帯サイドバック”は、19年の目標を「5ゴール10アシスト」に設定。積極果敢にサイドを駆け上がり、多くの決定機を演出していく構えだ。

 ピッチを駆け回り、鋭いパスや正確なクロスを上げ続けた。居残り練習もするなど、実力向上に余念がない。「いいキャンプができている」。充実の表情を見せる小島だが、一方で「まだ足りないところもあると思うので、要求されていることを突き詰めていかないと」と自らに課題も出す。

 空手の有段者(初段)で、黒帯を持つ。小1から始め、空手経験者の母・由紀さんに「サッカーを始めたい」と相談したところ「サッカーをするなら空手もしなさい」と半ば強制的に入門させられた。それでも小学生時代は全国大会に出場するなどの実力者だった。今はサッカーに専念しているが「体幹とかは鍛えられた。素足でやるのでバランス感覚も身に付いた」。空手で培った身体能力を生かし、豊富な運動量を武器とする。

 J1仙台の下部組織出身で16年にトップ昇格。右サイドバックを主戦場とするが、左もこなせる万能型の選手だ。仙台ではなかなか出場機会に恵まれず、昨季はJ2町田に初の移籍を経験。10試合の出場にとどまった。「チームが変われば、スタイルも変わるし、柔軟に対応できなかった」と反省を口にする。

 ただ学んだこともあった。「求められているものをどれくらい表現できるかが大事になってくる」。出場機会を求めて移籍先を模索していたところ「一番最初に声をかけてくれたので」と金沢行きを決意した。「速い攻撃でゴールを奪うのは楽しいし、自分も生きるのではないかと思う」と手応えを感じている。

 今季の目標について「守備も貢献したいが、攻撃の方で結果を残したい。5ゴール10アシスト。高めの設定だが、そこを目指したい」と力を込めた。キャンプではサイド攻撃の練習も多いだけに、小島の働きも鍵になりそうだ。積極的な攻撃参加で金沢を勝利に導く。(三須 慶太)

 ◆小島 雅也(こじま・まさや) 1997年11月9日、埼玉・行田市生まれ。21歳。小1から行田ペガサスサッカースポーツ少年団で競技を始め、クマガヤサッカースポーツクラブにを経て仙台ユース入り。2016年にトップへ昇格。昨季はJ2町田でプレー。世代別日本代表経験もある。J1通算3試合、J2通算10試合出場。170センチ、64キロ。利き足は右。家族は両親と弟。すしが好物で金沢は「楽しめそう」。

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