【金沢】新戦力〈5〉窪田稜、父の夢乗せ自慢の俊足で駆け抜ける

スポーツ報知
ドリブルする窪田(左)。スピードを武器にルーキーイヤーでの活躍を誓う

◆窪田稜(18)=成立学園高=

 50メートル5秒9で走るFW窪田稜(18)=成立学園高=。自慢の足でピッチを縦横無尽に駆け抜け、チームの攻撃力を高める。高校生からJリーガーとなる窪田は「キャンプの最初の方は(疲労で)足がパンパンになった。ボールを使ったトレーニングでも普通に走っているくらいきつい。でも楽しいから、ついていけている」とフレッシュな笑顔を見せる。

 自らの強みは「スピード以外にない」と言い切る。俊足を生かし「(相手DFの)裏に抜けたときやドリブルのスピードを見てもらえれば」とアピール。昨夏、金沢の練習に参加し、柳下正明監督(59)からは「もっと走らないとここでは試合に出られないよ」と改善点をズバリ指摘された。だが「その言葉が響いた。課題を直すために、ここがぴったりだと思った」と、あえて厳しい環境に身を置くことを選んだ。

 サッカーを始めるきっかけを作ってくれた父・篤さんの思いも背負って、プロのピッチに立つ。篤さんは若い頃プロのサッカー選手を目指しドイツ留学を経験。横浜フリューゲルス(当時)の練習にも参加したが、J入りはかなわなかったという。窪田は「父は厳しいので自分には言わないが、周囲には『俺がかなえられなかった夢をかなえてくれた』と言ってくれているらしいです」。父の話になると、頬が自然とゆるむ。

 もちろん、プロに入っただけでは父の思いに本当に報いたことにはならない事もわかっている。「まずは開幕ベンチ入り」と掲げた。金沢ではサイドハーフなどでの起用の可能性が高そうな背番号18は「5得点くらい取りたい」と具体的な数字を上げ、自らを奮い立たせた。1年目からプロのピッチで暴れ回り、その存在感を確かなものにしていく。(三須 慶太)

 ◆窪田 稜(くぼた・りょう) 2001年1月5日、千葉・松戸市生まれ。18歳。171センチ、68キロ。SPフッチジュニア、同ジュニアユースを経て東京・成立学園高に進学。家族は両親と弟。あこがれの選手は川崎FW小林悠。最近はドラえもんを見ることにはまっている。魚介類は大好物だが「まだ金沢ではお刺し身を食べられていない」とのこと。171センチ、68キロ。利き足は右。

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