【札幌】鼻骨骨折のジェイ、局部麻酔で志願の練習合流「みんなと全力で湘南と戦いたい」

スポーツ報知
骨折した鼻にテーピングを着け、シュートを放つ札幌FWジェイ

 鼻骨骨折したJ1北海道コンサドーレ札幌のFWジェイ(36)が14日、熊本キャンプでの練習に合流した。11日のJ2琉球戦で負傷し、13日に手術を受けたばかりだが、顔面に大きなテーピングを張り、志願の復帰を果たした。15日からフェースガードを着用し、対人練習にも加わる予定。不屈の精神で23日の開幕戦、アウェー・湘南戦(BMWス)を目指す。

 鼻は折れても、ジェイの心は折れていなかった。顔面にテーピングをして、14日の午前練習に臨んだ。「痛みはあってもサッカーはやる」。皆と同メニューをこなした。

 午後の紅白戦は回避したが、15日からはフェースガードを着け完全合流する。「今はハロウィーンみたいな怖い顔になってるけど、自分の顔よりチームの方が大事だから」。開幕の湘南戦を見据え、見栄えは捨て、ボールを追っていく。

 11日に沖縄で行われたJ2琉球との練習試合で、競り合った際に相手の頭が当たり、鼻骨を折った。流血もあったが、ベンチの制止を振り切り、45分間プレー。その闘志は13日に受けた手術でも示した。医師からは全身麻酔を薦められたが「それじゃ明日(14日)から練習できない」と断り、局部麻酔にした。痛みは増したが、信念を貫いた。「鼻の痛みはすぐ消える。ただ練習が出来ず、それで試合に出られなかったら、その悔しさはずっと消えない」。激痛をこらえ、早期復帰にこぎ着けた。

 立場的にも譲れないものがある。「どんな試合でもスタメンを務め、最後までピッチに立ちたい」と語気を強める。昨季は4月に右腰と右太もも裏を痛め、1か月戦列を離れた。復帰後も2度、先発の座を失った。得点は来日4年目で初めて1桁の9点に終わった。

 今季、元イングランド代表の力に衰えがないことを示すため、90分間退くことなく、結果を追い求める。「みんなと全力で湘南と戦いたいから」。4年ぶりの開幕白星は、ジェイが自らの手でつかみ取る。(砂田 秀人)

サッカー

×