【J1開幕】今季を占う…担当記者がこっそり教える「細かすぎる注目ポイント」

スポーツ報知
ゼロックススーパー杯は川崎が制した。今季のJ1はどうなる?

 明治安田生命J1リーグは22日にC大阪―神戸で開幕し、23日に残り8試合を行う。大型補強の神戸、3連覇に挑む川崎など見どころいっぱいの今季をサッカー担当記者が占った。

 デスク「いよいよシーズンが開幕するな。今年の優勝候補はどこだろうか。番記者ならではの『細かすぎる注目ポイント』とともに教えてくれ」

 記者A「3連覇を狙う川崎が大本命でしょう。FW小林悠、MF家長昭博らの陣容で2016年から3年連続でリーグ最多得点を記録。さらに今季からは元ブラジル代表でロンドン五輪得点王のFWレアンドロダミアンも加入し、16日のゼロックス杯浦和戦で豪快なボレーを突き刺すなど“大暴れ”の予感も漂います。そこで注目はDF奈良竜樹。ゴールの瞬間、得点者よりも派手なガッツポーズをすることが既に一部のサポーターの間で話題に。MF中村憲剛の新ゴールパフォーマンスはもちろん、奈良も要チェックです!」

 記者B「鹿島は今年も全冠制覇を目標に掲げました。カギは何と言っても新キャプテン・DF内田篤人でしょう。昨季、出場機会をつかんだ若手選手に『緊張してるの? 緊張して硬くなった方が、良いプレーってできるもんなんだよ』とアドバイスするなど、30歳の新主将にリーダーの素質はバッチリです。10年間にわたって主将を務めたMF小笠原満男氏の引退は、昨季のACLでJクラブ最多20冠に到達した『常勝軍団』にとって大きな転機。内田がどのようにチームを引っ張るか注目が集まります。ちなみに93年の創設時からJリーグに加盟する鹿島ですが、内田で主将は5代目。他クラブとはキャプテンマークの重みも違います」

 記者C「浦和はリーグ、ACLのダブル制覇を狙います。昨季途中に就任し、天皇杯王者に導いたオズワルド・オリヴェイラ監督は、カップ戦とクラブW杯を含めて「年間70試合を戦う」と意気込んでいます。19歳ながら昨シーズン定位置を獲得したU―20日本代表DF橋岡大樹は血液型B。だが、几帳面な性格で、宿舎ホテルを出る際はシーツやタオルを完璧に整え、洗面台の水滴も全て拭き取る徹底ぶり。すね当てやソックスは必ず右足からはくこだわりで、精度の高い右足クロスを連発していきます」

 デスク「なるほど。リーグ王者にアジア王者に天皇杯王者。この3クラブが優勝争いの軸になりそうかな」

 記者D「F東京にも注目してください! 初優勝を目指すチームを引っ張るのは日本代表DF室屋成。1月のアジア杯でも鋭いクロスでアシストをマークした持ち味の攻撃に加え、守備でもポジショニングにこだわるようになりました。私生活では2月に長男が誕生。自身の名前が姓名判断で抜群に良かったことから、長男の名前も字画にこだわったそうです。ピッチ内外でこだわりの強い新米パパに注目です」

 記者E「昨季ルヴァン杯を初制覇した湘南を忘れてもらっては困ります。注目選手は、MF中川寛斗&FW山口和樹のJ最小兵コンビ。ともに身長155センチですが、縦横無尽にプレスをかけ続ける『湘南スタイル』を体現する運動量は相手にとって脅威。今季から導入された、J初の低酸素室などがあるトレーニング施設で鍛えて進化しました」

 記者A「横浜Mも躍進の可能性を秘めています。昨季はアンジェ・ポステコグルー監督の下、堅守の伝統をかなぐり捨て、攻撃的なサッカーへスタイルの変貌を遂げました。一番の注目はGKの飯倉大樹です。ペナルティーエリアを飛び出し、高い位置で攻撃の組み立てに参加。あまりに動き回るため、1試合の走行距離は、他のGKの倍以上(約7キロ)。『フィールドプレーヤーが11人いる』と言えば分かりやすいでしょうか。『ヘトヘトだけど、センセーショナル』な守護神を見てほしいです」

 デスク「ふむふむ。どこも興味深いな。MFイニエスタ、FWポドルスキに加えてFWビジャまで獲得した神戸はどこまで上にいけるだろうか? 昨季終盤に9連勝を果たしたG大阪、主力メンバーが大きく入れ替わったC大阪の動向も気になるところだな」

 記者B「神戸は鹿島からDF西大伍の獲得に成功したことに大きな意味がありそうです。右サイドバックの司令塔とも言われる異色のプレースタイルに、内田篤人選手は『あんなのサイドバックじゃない』と思わず苦笑いを浮かべていました。巧みなボールさばきを得意とする彼が起点となることで、強力外国人トリオがシュートシーンに絡むことができます。2年連続Jリーグベストイレブンの実績は本物。イニエスタも『2、3人の力だけでなく、チーム一丸となって戦う』と意気込んでいます」

 記者F「G大阪も台風の目となり得るチームです。現役時代は頭脳派DFとしてならした元日本代表主将の宮本恒靖監督は、指揮官としても戦術家への道をまっしぐら。大きなアクションでポジションを修正する姿も絵になります。また、一部のサポーターの間で“ツネコレ”と呼ばれるベンチでの服装にも注目です! 昨シーズンはこだわりの私服で指揮を執る日もありました」

 記者G「C大阪は今季から社長に就任した元日本代表MFの森島寛晃氏に注目です。現役時代は『日本一腰の低いJリーガー』として知られましたが、親しみやすさはクラブのトップになった今も健在。関係者やサポーターにペコリとする姿をスタジアムでも見られるはずです」

 デスク「どのクラブも目が離せないな。今年もアツい取材をよろしく頼むぞ!」

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