【甲府】5発で今季初勝利!3トップそろい踏みウタカ「(2点目は)完璧なタイミングだった」

スポーツ報知
前半3分、先制点を決めたウタカ(右から2人目)をドゥドゥ(右)、(左から)曽根田、内田、佐藤和が祝福(カメラ・西村 國継)

◆明治安田生命J2リーグ第2節 山口2―5甲府(2日・みらスタ)

 ヴァンフォーレ甲府は、アウェーで山口と戦い、5―2で今季初勝利した。今季加入した元J1得点王のFWピーター・ウタカ(35)が移籍後初得点を含む2ゴールを記録すると、初先発のFW曽根田穣(ゆたか、24)は2得点1アシストし、復帰したFWドゥドゥ(28)も初得点。3トップのそろい踏み5発で、今季コーチから昇格した伊藤彰監督(46)が甲府の指揮官として初勝利を飾った。

 侵掠(しんりゃく)すること火のごとく、とはこのことか。開始3分、ウタカの機転が先制点に結びついた。DFからのバックパスを受けた相手GKが右サイドを見ながらキックのモーションにはいる。その瞬間を狙い、元ナイジェリア代表FWはダッシュで間合いを詰め、右足を出してボールをカットし、ゴールに沈めた。山口サポーターの応援がピタリとやみ、甲府の新エースは心地よさそうに両手を挙げて喜んだ。

 さらにわずか1分後、J2通算250試合出場のDF山本がインターセプトして始まった速攻。ウタカは曽根田のスルーパスを受けると、相手GKもかわしてゴールに流し込んだ。開始早々のワンツーパンチで、優位に立った。

 勢いづいたヴァンフォーレの進軍は止まらない。2―1とされて迎えた前半17分、DFリマの左クロスから曽根田が今季初得点。後半開始早々の2分にはFWドゥドゥが4点目。4―2で迎えた同41分には再び曽根田が決め、3トップのゴールラッシュを締めくくった。5得点は昨年6月20日のアウェー・新潟戦(5〇1)以来だ。

 ウタカは「1点目はラッキー。2点目はナイスなボールが曽根田から来た。完璧なタイミングだった」と振り返る。学生時代に穣(ゆたか)の名前をもじられ、“曽根田ウタカ”と呼ばれていたという曽根田は、1点目を決めた後に左手薬指にキスして天を指さし、1月5日に結婚した新妻にゴールをささげた。「オミさん(山本)にやれって言われて…」と照れ笑いした。

 先月24日の大宮との開幕戦(0△0)では相手の厳しい守備の前にノーゴールに終わった攻撃陣。「個の能力は高い」と言う伊藤監督の信頼に大量ゴールでこたえた。「FWとして、ゴールを奪えたことで意欲が高まる。勝ち点3を取れたこともよかった」とドゥドゥはうなずいた。

 次節は昇格組の鹿児島と9日に戦う。開幕からアウェー3連戦となる。強力攻撃陣の活躍で連勝し、2勝1分けで、17日のホーム開幕戦(対長崎)につなげたい。(西村 國継)

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