【なでしこ】マイナビ仙台、開幕黒星も大卒新人コンビ池尻&松井が躍動

スポーツ報知
仲間に指示を出すマイナビ仙台GK池尻

◆なでしこリーグ 第1節 相模原1―0仙台(21日・相模原ギオンスタジアム)

 マイナビベガルタ仙台レディースは21日、リーグ開幕戦でノジマステラ相模原に0―1で敗れた。相模原市のギオンスタジアムは強風が吹き荒れ、両チームはその対応に苦戦。仙台は前半14分にセットプレーからの失点を取り返せず敗れたが、GK池尻凪沙(22)とMF松井彩乃(22)の大卒ルーキーコンビが開幕スタメンで安定感のあるプレーを見せた。高卒2年目のMF宮本華乃(19)も途中出場で個の力の高さを示すなど、収穫は多かった。

 猛烈な風が吹き付けるピッチで、若い力が躍動した。ボランチで先発したMF松井は、中盤でボールをさばき、強風の中でも正確なパスを通した。松井は今季東洋大から新加入。「試合前には緊張はなくなった。前線から後ろまでもっと統率できるようにしたい」。得点こそなかったが、決定機への起点になるゲームメーカーとして存在感を発揮した。

 帝京平成大から新加入のGK池尻も同期の松井に負けじと高い潜在能力を発揮。風下でプレーする前半14分に右コーナーキックから相手FW中野真奈美(32)に先制点を許したものの、終始ルーキーらしからぬ落ち着きぶりで、ゴールマウスを守り、追加点を許さなかった。164センチとGKとしては小柄だが、足もとのうまさとスピードを持ち味に、日本代表経験もあるGK齊藤彩佳(27)から開幕スタメンの座を奪った。池尻は、「(敗れたが)試合はすごく楽しめた。サポーターの声援がすごく力になった」と充実した表情だった。

 昨季はケガで苦しみ、リーグ戦3試合出場にとどまった高卒2年目MF宮本は、後半35分から左のサイドハーフで途中出場。相手2人がかりのプレスをものともせず突破し、前戦へつなぐなど、高い身体能力と技術を見せた。宮本は「今年は順調。今すごく感覚が戻ってきている」と今季ブレイクの予感を漂わせている。

 敗れはしたが、フレッシュな選手が光を放った。次は中2日でホーム開幕戦。今季初勝利の結果とともに、若手選手たちが成長と躍進のシーズンへの光明を示す。(小林 泰斗)

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