堂安律、W杯呼ばれたら点取ります!初の海外移籍成功カギはインスタだった…独占インタビュー

2018年5月11日6時0分  スポーツ報知
  • ファーバー監督(左)と笑顔を見せるフローニンゲン・堂安(カメラ・金川 誉)

 【フローニンゲン(オランダ)9日=金川誉】海外挑戦1年目となる今季、オランダ1部リーグで9ゴール4アシストと活躍し、サポーターが選ぶチームのMVPにも選ばれたフローニンゲンMF堂安律(19)が、スポーツ報知の独占インタビューに応じた。

 昨年3月のU―20W杯では4試合で3得点を記録し“日本のメッシ”と欧州の強豪クラブからも注目されるアタッカーは、日本代表にサプライズ招集も期待されるロシアW杯への思い、今後の目標について語った。

 G大阪から海外挑戦1年目のシーズンを終えた堂安は、イベントなどを残すために5月中旬まで行われるフローニンゲンでの練習後、インタビューに応じた。練習中もチームメートが次々と「Hey! RITSU!」と声をかけ、周囲に人が集まる。急激に上達した英語で仲間たちとじゃれ合う姿は、彼が今季チームの中心にいたことを感じさせた。

 「本当に充実した1年でした。でもやっぱり最初の1か月は、アジア人としてなめられていた。向こうにリスペクトがない中、こっちもリスペクトできなくて、コミュニケーションも取れなかった。ピッチ内は時間がたつにつれて良くなるけど、コミュニケーションの方は時間が解決してくれへんぞと。必死でした」

 そこで取った手は、まずインスタグラムでチームメートをフォローすること。その中で、お互いの写真をアップしあい距離を縮めた。半年がたつ頃には、毎日のようにチームメートの家で食事し、昼寝をするほど溶け込んでいた。

 「コミュニケーションに不安がなくなると、ピッチでやることを整理できました。まず俺がこのチームに来たのは、必要だと思ってもらえたから。そう考えたときに、チームを勝たせないといけない。その中で(個人の)得点にこだわった方がいいのか、90分間働いた方がいいのか。いまだに試行錯誤ですけど、まず90分チームに貢献する、それプラス、貪欲に得点を狙うと考えるようになりました。何でもいいから点を取って、というのも評価はされるんです。この世界では、それしかないんですけど、でもそうじゃないと」

 ハードワークで攻守に貢献することでチームに認められ、ボールが集まるようになると結果もついてきた。昨年8月の加入直後は4試合出場なしの時期もあったが、今年に入ってからは全16試合に先発して6得点。左足での正確な技術と、当たり負けしないフィジカルの強さという武器が、オランダで通用することを証明した。本紙の取材によると、4月末にはロシアW杯に向けた日本代表候補に入ったことが判明。ここまでフル代表選出はないが、若手のサプライズ抜てきがあるとすれば、その“筆頭候補”であることは間違いない。

 「もし呼んでもらえれば、求められる仕事ははっきりしていると思う。評価されるとしたら点を取ったことだと思うので、点を取ります。1月以降ぐらい、もし代表に入ってもできるって思うようになった。昨年末までは『代表を狙っているの?』って言われても心の底からはイエスと言えなかった。でも今は言えるようになりました。W杯の記憶があるのは(06年の)ドイツ大会ぐらいからです。オーストラリア戦で中村俊輔選手が決めたゴールとか。あと(ドイツ大会の)ユニホームが大好きでした。中田英寿選手が着ていた姿が、かっこいいなって思っていました」

 堂安はW杯出場は自分を支え続けてくれた家族たちとみんなで見る夢と語り、個人としての目標には打倒・バルセロナを挙げた

 「子供の頃からの夢は、バルサを倒すこと。ファンなんですけど(バルサに)入りたいというより、倒したいんですよね。一緒のチームに入ったら、勝てないじゃないですか。そこを倒したら、俺が一番だってなれるから。だから勝ちたいっすね。世界一のチームに」

 G大阪は10日、フローニンゲンに期限付き移籍している堂安が7月から完全移籍すると発表。フローニンゲン側は4月に3年契約での獲得を明らかにしていた。フローニンゲンにはイングランドの強豪・マンチェスターCから、移籍金の一部を負担して共同保有したいという提案もあった。しかしフローニンゲンはその提案を断り、自力で推定200万ユーロの移籍金を捻出。欧州内での評価がうなぎ登りの堂安を、フローニンゲンが今後はさらに高値で売れると判断したからだった。

 「来シーズン以降は、まだどうなるのか分かりません。ただチャンスがあれば、ステップアップは考えたい。オランダにいて試合に出られれば、一日でも早く日本代表に入るためにはいいのかもしれない。でも本田圭佑選手がよく言っていますよね。リスクを冒さないことがリスクって。自分の本心は隠したくない。安定を取るのか、挑戦するか。びびっているようじゃ駄目だなと思っています」

 ◆堂安 律(どうあん・りつ)1998年6月16日、兵庫・尼崎市生まれ。19歳。G大阪時代の2015年5月27日のACL・FCソウル戦で、クラブ史上2番目に若い16歳11か月11日で公式戦デビュー。同6月3日の鹿島戦でJ1クラブ最年少デビュー。優勝した16年U―19アジア選手権で大会MVP、昨年のU―20W杯でもイタリア戦で2ゴールを挙げた。昨年6月、フローニンゲンに期限付き移籍し今年4月に完全移籍。172センチ、70キロ。

 ◆オランダ1部 18クラブが所属。欧州CL制覇4回のアヤックスを始め、PSVやフェイエノールトなど世界的強豪がひしめく。01年にフェイエノールトに完全移籍した小野伸二を始め、本田圭佑や吉田麻也(ともにVVV)、平山相太(ヘラクレス)、太田宏介(フィテッセ)ら多くの日本人が在籍。現在は堂安のほかに、小林祐希(ヘーレンフェイン)がプレーしている。

SAMURAI BLUE

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