本田圭佑「想像を超える成長を見せる」メルボルンVから20年東京五輪V
オーストラリアAリーグのメルボルンV(ビクトリー)に加入した日本代表FW本田圭佑(32)が15日、現地で入団会見に臨み、タイトル獲得に貢献すると誓った。契約は1年間。年俸は推定で、同リーグ過去最高とみられる290万豪ドル(約2億3800円)。20年東京五輪にオーバーエージ枠での出場を目指しており「想像を超える成長を見せられたらと思う。五輪でプレーするにはこのチームが一番成長できると確信している」と意気込んだ。
20年東京五輪で金メダル獲得という野望の実現に向け、本田がまた新たな一歩を踏み出した。メルボルンVでの入団会見。詰めかけた約50人の報道陣を前に、日本代表FWは力強い口調で語った。「W杯後、引退を考えていたが幸運にもこのクラブに大きなオファーをいただき、キャリアが変わった。何の大会でもいいのでチームでトロフィーを取ることを成し遂げたい」
オーストラリアでのプレーは初めて。背番号は調整中で、全ては真っさらな状態だ。チームは基本的に4―3―3の布陣を敷くが、ポジションも決まっていない。「大事なのはポジションではなく、ここでの新たな挑戦にかけること。チームにとって一番いいポジションでプレーしたい」。10月に開幕するAリーグで、新たなポジションに挑戦する可能性すら示唆した。
12日、カンボジア代表の実質的な監督の役割を担うゼネラルマネジャー(GM)就任を発表。今季は選手と指導者という“二刀流”に挑む。GMとの両立について問われると「基本的に(チームと)試合はかぶらない。かぶる時はこのクラブが優先。こちらにいるということがそれを象徴している」。あくまでも選手として結果を残すことを最優先させる構えだ。
鋭い視線の先には、20年東京五輪がある。すでにオーバーエージ枠での参戦を目指し、金メダル獲得を狙うと明言している。「ここで、ものすごく伸びることを楽しみにしている。想像を超える成長を見せられたらと思う。五輪でプレーするにはこのチームが一番成長できると確信している」。34歳で迎える五輪まであと2年。自らに“想像以上の伸びしろ”があると信じて、牙を研ぎ続ける。
◆本田に聞く
―入団の決め手は。
「監督と直接話し、(引退の)考えが変わった。彼はとても野心的で、自分もそう。とても刺激を受けた」
―チームやオーストラリアAリーグの印象は。
「昨日到着したばかりでまだよく分からない。クラブのスタイルについてもっと学ぶ必要がある。日々勉強したい」
―オーストラリアで楽しみにしていることは。
「まずオーストラリア英語を学びたい。風景がとても気に入った。家族や友人、チームメートと暮らすことを楽しみにしている」
―GMとの両立で重圧はあるか?
「当然、プレッシャーは感じている。たくさんの責任を抱えているし、ここでもいいプレーを見せなければならない。とにかく今はこのクラブで良いプレーをすること、そのために早くトレーニングを始める必要がある。だから、早くこの入団会見を終わりにしたい(笑い)」