本田圭佑、10日マレーシア戦で監督デビュー…カンボジアは超育成モード

スポーツ報知
本田圭佑

 オーストラリアAリーグのメルボルン・ビクトリーに加入しながら、カンボジア代表のゼネラルマネジャー(GM)に就任した元日本代表MF本田圭佑(32)。10日にカンボジアで行われる親善試合、マレーシア戦で実質的な監督として指揮を執る。カンボジア1部リーグ、アンコールタイガーFCの加藤明拓オーナーに、近年の同国協会の本気度を聞いた。

 もともとサッカー人気の高い国民性で「仕事している人も、週3回くらいフットサル場に行ったりアマチュアの賞金付きの大会が人気だったり。見るというより、やるスポーツです」。協会は今季から、12クラブによるリーグ戦の放送にも力を入れる。テレビ放送は6試合中2試合だが、ネット配信で残りも見られるようになった。現在はほとんどのクラブが国や州の施設を利用しているが自前のスタジアムを持つこと、来季からU―15の下部組織を設立するように協会から指示が出ているという。

 2023年に「SEA GAMES」と呼ばれる“東南アジア地域の五輪”にあたる総合大会がカンボジアで初開催予定。盛り上がりの中、同国協会は日本人、韓国人らがヘッドコーチを務めるU―16~19のナショナルチームを創設し、特定のクラブに所属させずに育成するなど、強化を図っている。(小又 風花)

 ◆カンボジアの国内リーグ1部 アンコールタイガーFCやボンケットFCなど12クラブがホーム&アウェー方式で戦い、1シーズンに22試合が行われる。今季は3月3日~9月30日で開催。

 ◆カンボジア・サッカー界の問題点 日本のように強化部と事業部が分かれていないクラブがほとんど。そのため広報活動に注力できず、観客数が伸び悩んでいる。また、協会は政治的権力が強い一面もあるという。1部のソルティーロ・アンコールFCの共同オーナーでもある本田に対して、同国サッカー関係者の中には「クラブオーナーがGMをやるのは、代表選考に影響してしまうのでは」という声もある。

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