岡崎慎司「信じられません」レスターオーナー搭乗ヘリ墜落死 

スポーツ報知

 【ロンドン(英国)29日=森昌利】イングランド・プレミアリーグでFW岡崎慎司が所属するレスターは28日、本拠地付近でヘリコプターが27日に墜落した事故で、タイ人オーナーのウィチャイ・スリバッダナプラバ氏(61)ら5人の死亡を確認したと発表した。岡崎はツイッターに「信じられません」とつづり、30日に開催予定だったリーグカップの 名物オーナーの突然の訃報を受け、レスターは悲しみに包まれた。スタジアムの入り口付近は献花で青く染まった。岡崎は自身のツイッターに「信じられません。レスターというチームにとっても、僕にとっても尊敬出来る存在でした。本当に感謝しています」とつづった。

 27日のウェストハム戦後後、スリバッダナプラバ氏はいつも通り、自らが所有する青いヘリコプターに搭乗した。しかしピッチから離陸した数秒後、コントロールを失って旋回し、競技場の外に墜落して炎上。一夜明けた28日、クラブ側は同オーナーの死亡が確認されたと発表した。

 タイの免税店「キングパワー」の経営者だった同氏は、当時2部で浦和からMF阿部勇樹が加入した2010年からオーナーを務めて積極的に投資。15年には岡崎を獲得した。15~16年シーズンに「世紀の番狂わせ」と呼ばれるリーグ初優勝の快挙を遂げるチームを築いた。

 優勝後は特別ボーナスとして、総額で約200万ポンド(当時のレートで約2億7000万円)をかけ、1台約1400万円もの高級車・BMWを選手19人にプレゼント。欧州CLでは本拠地から敵地への無料バスも用意するなど、サポーターにも愛された。

 クラブは公式サイトに「素晴らしい人間を失った。レスターは彼のリーダーシップの下で一つの家族だった」との声明を発表した。30日に開催予定だったリーグカップのサウサンプトン戦は延期に。同日はスタジアム内で追悼集会を行い、突然すぎる別れを惜しむ。

 ◆サッカー界の主な飛行機事故

 ▽トリノ(イタリア・セリエA) 1949年5月、遠征帰りのチャーター機がトリノ市郊外のスペルガの丘に墜落。代表10人を擁しリーグ4連覇中だったが、乗員を含む31人全員が死亡。

 ▽マンチェスターU(イングランド・プレミアリーグ) 58年2月、敵地ベオグラードでの欧州チャンピオンズ杯・準々決勝(大会名は当時)を制した帰りに、給油地のドイツで吹雪に見舞われ、離陸に失敗。選手8人や役員ら23人が死亡した。生存者にはイングランド代表の伝説的名選手、ボビー・チャールトンがいる。

 ▽シャペコエンセ(ブラジル1部) 2016年11月、コロンビア中部のメデジン近郊で選手ら81人が乗ったチャーター機が墜落。現地メディアによると、選手ら71人が死亡した。コパ・スダメリカーナ決勝第1戦に向かう途中だった。

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