香川真司、5か月ぶり先発で3点目アシスト「良いものを残せた」代表復帰に弾み

スポーツ報知

◆トルコリーグ第23節 ベシクタシュ3―3フェネルバフチェ(25日・イスタンブール)

 【イスタンブール(トルコ)25日=本田千尋】日本代表復帰が期待されるトルコ1部・ベシクタシュのMF香川真司(29)は、本拠のフェネルバフチェ戦で今冬の移籍後初めて先発し、初アシストでチームの3点目を演出した。香川は後半40分まで出場。6月の南米選手権(ブラジル)を見据えた3月の親善試合コロンビア戦(22日・日産ス)、ボリビア戦(26日・ノエスタ)での代表復帰へアピールした。試合は3―3で引き分けた。

 殺伐とした雰囲気に包まれたフェネルバフチェとの“イスタンブールダービー”で、香川が輝きを放った。2―0でリードした前半ロスタイム。ハーフウェーライン付近で相手のトラップが乱れた隙を見逃さず、前線へダイレクトパス。走り込んだFWイルマズのスピードを殺さず、相手GKも前に出られない絶妙なスルーパスでチーム3点目を呼び込んだ。

 「チームが勝って、なおかつ自分自身が得点に絡むことを最低条件として臨んだ。引き分けは受け入れがたいが、アシストで良いものを残せたとは思う」。ドイツ1部・ドルトムント時代の昨年9月22日以来となる先発出場に手応えを口にした。

 3日のトルコデビュー後、徐々に出場時間を延ばし、ついに4試合目で初先発。「公式戦では久しぶりだったので、どういうウォーミングアップをしようかとか、そういうところから非常に新鮮でした」と語ったが、試合勘不足の懸念は一切なし。アシストシーン以外でも積極的にボールに絡み、攻撃陣を活性化。FKやCKのキッカーも務めた。チームは後半に3失点し、「非常に悔しい」と笑顔はなかったが、復調ぶりを証明する85分間だった。

 日本代表への招集は昨夏のロシアW杯が最後。森保一監督(50)体制になってからは一度も招集がないが、2大会連続のV逸に終わったアジア杯では待望論も出た。森保監督は昨年11月にドルトムントの練習場に足を運んで香川の状態を確認しており、大枠の構想に入っていることは確実。新天地で復活を期する29歳は「個人的にはもっと良くなると思っている」とキッパリ。代表復帰への機運が高まっている。

 ◆香川のトルコ移籍後の成績

 ▽第20節アンタヤスポル戦(2月3日) 3分間で2得点の鮮烈デビュー。後半36分から途中出場し、16秒後に右足弾。同39分には直接FKを沈める。

 ▽第21節ブルサスポル戦(9日) 後半22分から出場し本拠地デビュー。シュート0本に「まだポジショニング、欲しいタイミングのズレなどはある」。

 ▽第22節マラティアスポル戦(15日) 髪を明るく染めて“イメチェン”。後半17分に投入され、決勝ゴールの起点となる活躍を見せて加入後3連勝に貢献。

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