クロアチアMFモドリッチがMVP“走る司令塔”全7戦で計72・31キロ

2018年7月17日6時0分  スポーツ報知
  • 大会MVPに選出されるも笑顔なくうなだれるモドリッチ
  • 過去のW杯決勝戦成績と歴代MVP&得点王

 ◆W杯ロシア大会▽決勝 フランス4―2クロアチア(15日、モスクワ)

 フランスが決勝では48年ぶりに4ゴールを挙げてクロアチアを4―2で下し、2度目の優勝を飾った。19歳の新星キリアン・エムバペ(パリSG)は後半20分、右足で勝利を確実にする4点目。10代の選手が決勝でゴールを決めたのは1958年大会で優勝したペレ(ブラジル)以来、史上2人目。最も活躍した21歳以下の選手に贈られる「ヤングプレーヤー賞」に選出された。最優秀選手「ゴールデンボール賞」にはクロアチアの主将MFモドリッチが選ばれた。

 大会最優秀選手に選ばれたクロアチアのMFモドリッチは、表彰台の上でサポーターの大歓声を浴びた。初優勝を逃し「何よりW杯のトロフィーが欲しかった」と悔やんだが、文句なしのMVPだった。

 前半10分、右足アウトサイドで左のDFストリニッチへ職人芸のような華麗なパスを通した。FKから前半28分の同点弾もお膳立て。チームの中心としてボール保持率61%、シュート15本と試合を支配した。3戦連続の延長戦から中3日で迎えた疲労を感じさせないプレーを見せた。試合後にピッチ上で組まれた円陣では「顔を上げよう。全てを出し切ったんだから」と語ったダリッチ監督の言葉を神妙な表情で受け止めた。

 172センチの体格から屈強な相手をあざ笑うパスを通し、鋭いシュートを決める。守備にも全力で取り組み、時にど派手なスライディングで相手からボールを奪う「走る司令塔」。旧ユーゴ分裂の民族対立で6歳の時に祖父を殺され、避難民としての暮らしを余儀なくされた背景も重なり、小国が大国に立ち向かう象徴的な姿が強烈に支持された。

 32歳。人口400万人余りの小国が生んだスターがトロフィーを掲げるには、これが最後のチャンスだったかもしれない。試合後、二枚看板としてチームを引っ張ったMFラキティッチとメッセージ入りユニホームを交換。「一緒の時を過ごせたことは最大の名誉だった」と書いて代表引退を示唆したラキティッチに「美しい時を共有できて誇りに思う」と返した。

 「いいプレーをしても勝てるとは限らないのがサッカー。ただ、クロアチアの歴史において大きな意味があった」。全7試合で72・31キロを走り抜き、見るものを熱くさせたモドリッチの奮闘は、W杯史に確かに刻まれた。

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