水球男性代表監督・大本氏、女子代表を猛批判を謝罪…FBで「選手深く傷つけた」

スポーツ報知

 8月開幕のジャカルタ・アジア大会に出場する水球女子日本代表が、横浜市内での強化合宿を予定の日程を終えずに打ち切った問題で、18日にフェイスブック(FB)上で女子代表選手を批判した水球男子日本代表監督の大本洋嗣氏(51)が、20日までに自身のFBに謝罪文を投稿した。「昨日の投稿を削除し、発言を取り消すとともに、謝罪させていただきます」とつづった。日本水連はこの日、事実関係の調査に乗り出したことを明らかにした。

 水球女子日本代表の合宿は16日から21日まで予定されていたが、2日前倒しする形で19日に解散。連日の厳しい練習に加え、大本氏が18日深夜に投稿した痛烈批判に選手が強いショックを受けたのが決定打だった。大本氏が指摘したのは6月24日の関東学生リーグ女子決勝(秀明大―日体大)。この試合で選手たちの水着が5枚も破れた件に触れ「この悪質行為は全て日本代表選手による」「悪意しかないのは明白」と書き込んでいた。秀明大からは代表に6人、日体大からも1人選出。ちなみに男子代表はこの時期ハンガリーに遠征しており、6月25日に帰国した。大本氏は当該の試合を生では見ていない。なぜ1か月近くたってから投稿したのか疑問も残る。

 大本氏は削除した投稿について、あくまで私見とした上で「誤解を招く不適切な表現により代表選手ならびに所属チーム、関係者を深く傷付けた」と釈明した。一方、秀明大の関係者は投稿に対し「信じられない。最初は誰か他の人間が大本監督の名をかたって投稿したのかと思った」と強い不快感を示し、「選手は必死にプレーしているだけ。とにかく心をケアして、早く普段の状態に戻してあげたい」と話した。大本氏の直接謝罪はないという。

 日本水連は、水球委員会に今回の一件の事実関係を調査し、報告書の提出を命じた。一部の主力には最悪の場合ア大会辞退の可能性もある。適切かつ迅速な対応が求められている。

 ◆水球の強化合宿での過酷な練習内容 正式なトレーナーを置かない中で、朝5時台から午後9時まで長時間の4部練習を行った。練習は気温35度超の炎天下の屋外プール。一部の主力は肌に日光によるやけどのような症状で病院に運ばれ、別の選手は過呼吸を訴えた。「水中の格闘技」と言われる水球は1チーム7人(GK1人)で、相手ゴールに入れた数を競う。試合時間は各8分の4ピリオド行われる。女子代表は過去に五輪出場はないが、20年東京大会は開催国枠で初出場を決めた。国際大会では12年アジア大会銀、17年ユニバーシアードで銅メダル獲得。

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