二刀流・藤田が粘りきれず 王者・米国に延長サヨナラ負け

スポーツ報知
粘投も報われなかった日本先発の藤田

◆ソフトボール女子世界選手権第9日 ▽決勝トーナメント(T)準決勝 日本3―4×米国=8回タイブレイク=(11日、千葉・ZOZOマリンスタジアム)

 準決勝が行われ、2大会ぶりの優勝を目指す世界ランク2位の日本は、同1位の米国に逆転サヨナラ負けを喫した。12日に行われる3位決定戦に回り、同3位のカナダと対戦。勝てば変則トーナメントの「ダブルページシステム」により米国ともう一度決勝で激突することになる。

 宇津木麗華監督(55)は、20年東京五輪を見据え、エース上野以外の投手を育成すべく、二刀流の藤田倭(やまと・27)=太陽誘電=を「6番、投手」でマウンドに送り込んだ。

 藤田は、最後まで一人で投げきったが、7回2/3を2本塁打を含む、被安打8の4失点と粘りきれなかった。3点リードの3回。先頭の8番オーブリー・ムンロ(24)に左中間へ運ばれ、1点を返された。その後も安打と四球で1死満塁とし、4番バレリエ・アリオト(29)の二ゴロに失策が絡み2点目を献上。1点リードの5回には先頭の9番、ケルシー・スチュワート(23)に左越えソロを打たれ、同点に追いつかれた。7回の満塁のピンチは、一塁手、洲鎌夏子(29)の攻守もあってしのいだが、タイブレイクの延長8回、2死三塁から7番ケイシー・クーパー(23)に左中間にサヨナラ打を浴びた。藤田は「(日本の投手は)上野さんだけではないとアピールしたかったけど、結果が伴わなかった」とうなだれた。

 打線は、初回に2死一塁から山本優(29)=ビックカメラ高崎=が3戦連発となる左中間への2ランを放ち先制。2点リードの3回には1死二、三塁で5番・渥美万奈(29)=トヨタ自動車=に回った。宇津木監督が「目立たない活躍だけど、いい仕事をしてくれている」と絶賛する渥美が二ゴロを放った間に、三塁走者の市口侑果(26)=ビックカメラ高崎=が生還し追加点。3点を先攻し、今大会ここまで22回で52奪三振を誇る、米国のエース左腕モニカ・アボット(33)=トヨタ自動車=をマウンドから引きずりおろした。

 12日の3位決定戦は世界ランク3位のカナダと対戦し、この試合に勝利するともう一度決勝で米国と激突する。宇津木監督は「まずは勢いに乗っているカナダを抑えていく。そしてまた米国に(決勝で)会いたい」と語った。(宮下 京香)

 

スポーツ

×