錦織、鬼門の大会で初戦突破「今年はチャレンジの一年」

スポーツ報知

◆テニス ウエスタン・アンド・サザン・オープン第2日 ◆男子シングル1回戦 錦織(7―5、6―3)ルブレフ(13日、シンシナティ)

 男子シングルス1回戦で、世界ランキング23位の錦織圭(28)=日清食品=は同37位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を7―5、6―3のストレートで下した。2回戦では元世界3位のスタン・バブリンカ(スイス)と対戦する。男子ダブルス1回戦でマクラクラン勉、マトベ・ミデルクープ(オランダ)組はマルコ・チェッキナート(イタリア)、ダミル・ジュムール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)組に勝利した。

 1年前に、同じ会場での練習中に右手首を痛め戦線離脱に追い込まれた鬼門の大会で、錦織は相手のミスにも乗じて初戦を突破した。

 初対戦の20歳、ルブレフとは練習は何度もしたことがあり、強烈なフォアを封じることを頭に入れながら挑んだ。第1セットの第9ゲームで2度のセットポイントを逃して追いつかれたが、6―5の第12ゲームでは相手のサーブとショットが乱れた隙を突き、4連続ポイントでこのセットを奪取。第2セットも押し切り「徐々に上がっている」と手応えを強調した。

 ただ、要所で手堅い守りを発揮したものの、第1サーブの確率が53%と低く、ダブルフォルトは5つと安定感を欠いた。ショットのミスも目立ち「2セットともアップダウンがあって大変な試合だった。サーブが良くなくて自分で苦しい場面をつくってしまった」と反省の言葉も口を突いた。

 ルブレフを含め今季は若手の台頭が目立つ。錦織が1回戦で敗退した前週のロジャーズ・カップでは決勝当日に20歳になったシチパス(ギリシャ)が準V。世界ランク15位に浮上し、錦織を抜き去った。それでも錦織は「若い選手がいっぱい出てきているが、今年はチャレンジの一年」と焦る様子はない。28歳の今も、若手と同じ挑戦者の気持ちでステップを踏んでいる。全米オープン前哨戦となる今大会。「いい形で終われるようにしたい」と力を込めた。

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