【全米テニス】大坂の感謝の言葉にバインコーチ「僕も泣きそう」万感の思い

スポーツ報知

◆テニス 全米オープン第8日 ▽女子シングルス4回戦 大坂なおみ2―1アリーナ・サバレンカ(3日、米ニューヨーク)

 【ニューヨーク3日=大和田佳世】シングルス4回戦で、女子の第20シードで世界ランク19位の大坂なおみ(20)=日清食品=が、4大大会初の8強入りを決め、歓喜の涙を流した。

 コート上インタビューで大坂から「ありがとう」と感謝を伝えられたサーシャ・バイン・コーチ(33)は「僕も泣きそう」と万感の思いで受け止めた。昨年12月の就任から約9か月。終盤は1ポイントごとに立ち上がって鼓舞し続けた情熱が、初めての8強に導いた。

 年齢こそ33歳と若いが、4大大会優勝23回を誇るセリーナ・ウィリアムズ(米国)の練習相手を長年務めた実績がある。常に明るく周りの選手やコーチとも交流する姿は、内気で考え込みやすい大坂と正反対。指導は「伝わるように、いろんな言葉を探すこと」を心がけ、練習は飽きさせないように遊び心や競争心をもたせる。罰ゲームを設定し自分が納豆を食べたこともあった。日本協会の日本代表女子担当で大坂を15歳から知る吉川真司コーチは「練習の持っていき方がうまく、自主性を引き出している。20歳のなおみに合っているんだと思う」と話す。

 指導し始めた時から「技術的にはほとんど変わっていない」という。高速サーブにパワフルなフォア。最初から「相手は何もしていないことに気付いている?」と言うほど才能を感じていた。だからこそ「力を発揮するには我慢が必要。安定したメンタルに体がついてくる」ことを伝えるために「毎日違う方法。1000通り以上」言葉や手段を変えて伝え続け、ようやく体に染みついてきた。試合後は「僕たちはここで立ち止まらない。まだまだ進んでいきたい」と話すと、次の対戦相手、ツレンコが試合をしているコートに足早に向かった。

 全米オープンテニス、WOWOWで連日独占生中継!

 詳細はこちら

スポーツ

×